投資信託協会によると、2015年5月に8本の追加型株式投資信託が償還を迎えました。
このうち2本(ブラックロック・ワールド資源株ファンド、UBSグローバル好利回りCBファンド2012-05(円ヘッジ)(限定追加型))については、設定当初から予定されていた運用期間が満了したことによる満期償還でしたが、残り6本については、当初予定されていた運用期間を繰り上げて償還が行なわれました。繰上償還の理由については、いずれのファンドも純資産総額の減少により、目論見書に定めた運用、商品性を維持した運用が困難になったためというものです。自分の投資したファンドが予定より早く償還されてしまうことを回避するために、ファンドを購入する際には、純資産総額の規模とその増減傾向について、しっかり確認しておくことが大切です。
1口当たり償還額(A)が設定時の基準価額である10,000円を下回ったのは、T&Dアセットマネジメント株式会社の「中国A株ファンド」、ブラックロック・ジャパン株式会社の「ブラックロック・ワールド資源株ファンド」、日本アジア・アセット・マネジメント株式会社の「アジア・ハイ・イールド債券オープン(毎月分配)為替ヘッジあり」、「アジア・ハイ・イールド債券オープン(毎月分配)為替ヘッジなし」、「アジア・ハイ・イールド債券オープン(毎月分配)通貨プレミアム」の5本でした。
1口当たり償還額(A)と期中分配金(B)の合計額が最も大きかったのは、「ブラックロック・ワールド資源株ファンド」の17323.19円でした。同ファンドは、償還時の基準価額は5623.19円と、設定時の10,000円を大きく下回りましたが、運用期間中に支払われた分配金額が大きかったために、償還額と期中分配金の合計額で見ると、5月に償還したファンドの中では最も大きくなりました。次いで1口当たり償還額(A)と期中分配金(B)の合計額が大きかったのは明治安田アセットマネジメント株式会社 の「チャイナ・ディスカバリー・ファンド」で、合計額は16921.01円でした。
運用会社名 |
ファンド名 |
償還 |
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年月日 | 純資産総額
(単位:百万円) |
1口当り償還額
(A)(単位:円) |
期中分配金
(B)(単位:円) |
合計(A) + (B)
(単位:円) |
繰上償還・満期償還 | ||
T&D | 中国A株ファンド | 2015.5.28 | 301 | 9,926.43 | 0.00 | 9,926.43 | 繰上 |
明治安田 | ライジング・チャイナ・ファンド | 2015.5.12 | 242 | 13,231.05 | 700.00 | 13,931.05 | 繰上 |
明治安田 | チャイナ・ディスカバリー・ファンド | 2015.5.28 | 434 | 13,221.01 | 3,700.00 | 16,921.01 | 繰上 |
ブラックロック | ブラックロック・ワールド資源株ファンド | 2015.5.20 | 4,024 | 5,623.19 | 11,700.00 | 17,323.19 | 満期 |
UBS | UBSグローバル好利回りCBファンド2012-05(円ヘッジ)(限定追加型) | 2015.5.21 | 1,167 | 11,804.88 | 0.00 | 11,804.88 | 満期 |
日本アジア | アジア・ハイ・イールド債券オープン(毎月分配)為替ヘッジあり | 2015.5.12 | 38 | 7,057.60 | 965.00 | 8,022.60 | 繰上 |
日本アジア | アジア・ハイ・イールド債券オープン(毎月分配)為替ヘッジなし | 2015.5.12 | 27 | 8,320.61 | 1,180.00 | 9,500.61 | 繰上 |
日本アジア | アジア・ハイ・イールド債券オープン(毎月分配)通貨プレミアム | 2015.5.12 | 416 | 6,547.67 | 2,220.00 | 8,767.67 | 繰上 |