Unit Investment Trustとは #
米国のETFの中で、最初に登場した形式が、Unit Investment Trust(以下、UIT。)とよばれる形式のファンドです。一定の固定的な有価証券のポートフォリオを、期間の定めをもって保有するもので、米国の投資会社法(Investment Company Act of 1940)で定められた投資法人の一種です。
Unit Investment Trustの特徴 #
Unit Investment Trustの特徴には、期間の定めがある、固定ポートフォリオを維持する、配当金を現金で留保する、があります。
期間の定めがある #
UITはUITの投資目標に基づいて、あらかじめ終了日が設定されています。しかし、ETFとして証券取引所に上場されているUITについては、その性質上、長期的な継続を前提としており、また投資家からも継続を期待されていることから、その期限の延長を実施することにより、事実上、永続的な運営がなされているものが多くなっています。また、長期債に投資する UIT の場合、保有する債券の満期に応じて、20年から30年という設定終了日が予め定められている場合があります。
固定ポートフォリオを維持する #
また、UITでは、企業の倒産や合併などの例外的な事例を除いて、原則としてファンドにおける売買を行わず固定的なポートフォリオを単純に保有しつづけ、保有する有価証券の貸出を行って品貸料収入を得ることや保有する有価証券から得られた配当金等を再投資することはできません。
配当金は現金で留保する #
ファンドで受領した配当金等は、現金のまま留保された上で、四半期、年ごとなどの一定期間ごとに、分配金として投資家に支払われます。この点については、UITに投資する投資家からみると、一時的に資産の一部が投資されない状態が起こることになるため、すぐに配当金を再投資する場合に比べて、投資効率が低下することになり、UITの運用上の問題点として認識されています。
Unit Investment Trustのまとめ #
Unit Investment Trust (UIT) は米国のETFの形式の一つで、期間が定められた固定的なポートフォリオを保有する投資法人です。原則としてポートフォリオ内の売買や再投資は行わず、受け取った配当金は現金として留保し、一定期間ごとに投資家へ分配します。この特徴により投資効率が低下する可能性があり、運用上の課題として認識されています。