株式会社Finsightは、FinTech(フィンテック)領域の注目サービスであるロボアドバイザーの認知率や利用意向について全国の男女500人を対象にインターネット調査を実施した。ロボアドバイザーとは、個人投資家がオンライン上で、年齢、投資資金の性質、想定運用期間など複数の質問に回答すると、その個人投資家に合った資産配分を提案するサービス。さらに提案された資産配分を基にリバランスを含めた運用を全て自動で代行するサービスも提供されており、AI(人工知能)を活用したサービスとしても注目されている。
【サマリー】
- ロボアドバイザーの認知率は21.4%
- 男性20代の認知率が最も高く46%
- 海外資産への投資経験者で認知率が高い
- ロボアドバイザー認知者の利用意向は43.9%
【調査概要】
- 調査対象 :全国の20歳~69歳男女(20代、30代、40代、50代、60代以上 各性年代50名)
- 有効回答数:500サンプル
- 回答期間 :2017年2月10日(金)~14日(火)
- 調査手法 :インターネット調査
【調査結果】
■ロボアドバイザーの認知率は21.4%
ロボアドバイザーの認知率は21.4%だった。内訳は、「利用したことがある」が2.6%、「知っている」が3.8%、「聞いたことはあるが、あまり知らない」が15.0%だった。
■男性20代の認知率が最も高く46%
性年代別の認知率では、男性20代の認知率が最も高く46%だった。ロボアドバイザーが従来の個人投資家層より若い世代で認知が進んでいることが伺える。
■海外資産への投資経験者で認知率が高い
投資経験別のロボアドバイザー認知率は、海外資産への投資経験者で認知率が高い結果となった。具体的には、外国株式が最多で77.5%、次いで外国債券が68.6%、FXが57.1%だった。多くのロボアドバイザーが日本国内の資産だけでなく海外資産も含めた国際分散投資を前提に設計されていることが関係していると考えられる。
■ロボアドバイザー認知者の利用意向は43.9%
ロボアドバイザー認知者に「あなたはロボアドバイザーを今後利用したいと思いますか?」と尋ねた結果、43.9%が利用意向を示した。具体的には「是非利用したい」が10.3%、「どちらかというと利用したい」が33.6%だった。
株式会社Finsightでは、調査結果について次のようにコメントしている。
日本国内で「ロボアドバイザー」という言葉が使われ始めてからまだ数年の中で急速に認知が拡大していることが伺えます。特に従来の個人投資家層に比べて若い世代である20代や30代での認知率の高さが金融サービスとしては特徴的です。
一方で、利用率と認知率の間には隔たりがあり、リスク資産への投資という金融サービスの特性からも、トラックレコード(運用実績)が乏しいロボアドバイザーのマーケティングの難しさが伺えます。