2017年5月のETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表した月刊ETFレポート(2017年5月版)によると、2017年5月のETF市場の月間売買代金は約2.6兆円(立会内のみ)、一日平均売買代金は前月比14.97%減少して約1,326億円(立会内のみ)となりました。
2017年5月23日にアセットマネジメントOneが運用する「One ETF JPX日経中小型」(銘柄コード:1493)と「One ETF 高配当日本株」(同:1494)が上場したことで、5月末現在のETFのファンド数は209本となりました。
「One ETF JPX日経中小型」は、東京証券取引所の第一部、第二部、マザーズ、JASDAQを主たる市場とする株式等の中から時価総額、売買代金、ROE等を基に原則200銘柄を選定し算出された株価指数「JPX日経中小型株指数」との連動を目指すETFです。また、「One ETF 高配当日本株」は、TOPIX(東証株価指数)の構成銘柄のうち、10年以上毎年増配しているか、安定した配当を維持している40~50銘柄を対象とした株価指数「S&P/JPX 配当貴族指数」との連動を目指すETFです。
→S&P/JPX配当貴族指数とは?(投信Q&A)
売買代金ランキング
2017年5月の月間売買代金が最も大きかったETFは、2017年5月も野村アセットマネジメントの「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(1570)でした。同ETFの5月の月間売買代金は約1.74兆円で、全体の約65%を占めました。また、1位から7位までの順位は4月と同じでした。
また、5月も上位10位銘柄全てが日本の株式市場を対象とするETFで、この内6本がブルベア型のETFでした。ETF市場では、引き続きブルベア型を利用した短期的売買が取引の中心であることが伺えます。
【2017年5月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】 | ||||||
順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 対象指数 | 売買代金(千円) | 1日平均売買代金前月比 | 運用会社 |
1 | 1570 | NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 日経平均レバレッジ・インデックス | 1,739,867,252 | -10.0% | 野村 |
2 | 1357 | NEXT FUNDS日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 日経平均ダブルインバース・インデックス | 273,466,660 | -36.2% | 野村 |
3 | 1321 | 日経225連動型上場投資信託 | 日経平均 | 140,083,291 | -2.9% | 野村 |
4 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 日経平均レバレッジ・インデックス | 102,940,487 | -7.2% | シンプレクス |
5 | 1306 | TOPIX連動型上場投資信託 | TOPIX | 65,984,117 | -29.4% | 野村 |
6 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 日経平均ダブルインバース・インデックス | 41,722,399 | -44.1% | シンプレクス |
7 | 1568 | TOPIXブル2倍上場投信 | TOPIX レバレッジ(2倍)指数 | 32,987,787 | -5.5% | シンプレクス |
8 | 1330 | 上場インデックスファンド225 | 日経平均 | 30,981,090 | +7.0% | 日興 |
9 | 1365 | ダイワ上場投信-日経平均レバレッジ・インデックス | 日経平均レバレッジ・インデックス | 23,683,410 | +9.5% | 大和 |
10 | 1320 | ダイワ上場投信-日経225 | 日経平均 | 23,345,325 | -18.7% | 大和 |
(データ出所:東京証券取引所 月間ETFレポート2017年5月版、前月比は1日平均売買代金の前月比)
なお、2017年6月29日(木)に日興アセットマネジメントが管理・運用する「上場インデックスファンドアジアリート 」(銘柄コード:1495)が東京証券取引所に上場予定です。