運用会社別純資産総額（2017年6月）

投資信託全体の動向

投資信託協会が発表した2017年6月の投資信託概況によると、投資信託（契約型公募投資信託）の設定額（投信会社80社の合計）は7兆1,926億円、解約額が6兆6,376億円、償還額が772億円で、差引き4,778億円の資金純増となりました。

運用会社全社合計の純資産総額は前月末に比べ1兆5,873億円増加（うち、運用等による増加1兆1,095億円）し、月末には101兆4,152億円となりました。純資産総額が100兆円を超過したのは、2015年７月来初めてでした。

（データ出所：投資信託協会）

運用会社別資金増減状況

運用会社別に見ると、増加額が大きかった上位5社は次の通りです。なお、資金増加となったのは運用会社80社中36社でした。

運用会社名	資金増加額（単位：百万円）
野　村	268,394
日　興	147,278
大　和	79,911
三井住友	53,704
キャピタル	52,665

一方、資金減少額が最も大きかった5社は次の通りです。資金減少額が最も大きかったのは三菱UFJ国際投信で、約1,153億円の資金減少となりました。

運用会社名	資金減少額（単位：百万円）
三菱UFJ国際	▲ 115,334
ＡＭ－Ｏｎｅ	▲ 79,672
大和住銀	▲ 20,249
ＢＲＪ	▲ 18,957
パインブリッジ	▲ 13,150

運用による資産増減状況

次に、最も注目される運用による資産増減(E)を見ると、6月の運用がプラス（運用益）となったのは、運用会社80社中65社でした。運用による資産増加額が最も大きかった5社は次の通りです。

運用会社名	運用による資産増加額（単位：百万円）
野　村	376,999
大　和	186,822
日　興	151,724
三菱UFJ国際	112,431
ＡＭ－Ｏｎｅ	43,923

一方、運用による損失額が最も大きかった5社は次の通りです。前月比での運用損失額が最も大きかったのはしんきんアセットマネジメント投信で、損失額は約85億円でした。

運用会社名	運用による資産減少額（単位：百万円）
しんきんＡＭ	▲ 8,543
ピクテ	▲ 3,876
ドイチェ	▲ 3,325
シンプレクス	▲ 3,294
アライアンス	▲ 2,755

純資産総額の増減状況

次に純資産総額の前月比での増減率を見ると、前月比で純資産総額が増加した運用会社は80社中54社でした。

運用が開始されたばかりで純資産総額が小さいトラノテック投信投資顧問とお金のデザインを除くと、最も増加率が大きかったのはキャピタル・インターナショナルで、増加率は約５０％でした。また、増加率が最も大きかった5社は次の通りでした。

キャピタル・インターナショナルでは、６月２７日に「キャピタル・ニューワールド・ファンド」（Aコース）と「キャピタル・ニューワールド・ファンド」（Bコース）の２本のファンドを設定しており、設定額は各々約４５億円、３４２億円となったことが純資産総額の増加に貢献しました。キャピタル・ニューワールド・ファンドは世界各国の株式に投資するタイプのファンドで、為替ヘッジを行うAコースと為替ヘッジを行わないBコースが用意されています。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	増加率（前月比）
キャピタル	163,559	49.8%
ＪＰ投信	32,674	15.9%
レオス	268,405	15.4%
ポートフォリア	17,724	14.5%
ベイビュー	3,690	12.7%

一方で、純資産総額の減少率が最も大きかったのは、次の5社でした。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	減少率（前月比）
ちばぎんＡＭ	21,504	－6.9%
中銀ＡＭ	13,177	−5.9%
アストマクス	48,966	－4.3%
パインブリジ	268,031	－4.2%
ＢＮＹＭ	116,990	－2.8%