運用会社別純資産総額（2018年8月）

投資信託全体の動向

投資信託協会が発表した投資信託概況（2018年8月）によると、投資信託業界全体で、契約型公募投資信託の設定額（販売額）は5兆2,785億円、解約額（売却額）が4兆8,494億円、償還額が121億円で、差引き4,170億円の資金純増となりました。

純資産総額は前月末に比べ1,033億円増加（うち、運用等減497億円）し、月末には113兆1,041億円となりました。

運用会社別資金増減状況

運用会社別に見ると、資金増加額（設定額から解約額と償還額を足した額を差し引いた額=D）が最も大きかったのはアセットマネジメントOneで、増加額は約1,062億円でした。資金増加額が大きかった上位5社は次の通りです。なお、資金増加となったのは運用会社80社中44社でした。

運用会社名	設定	解約	償還	資金増減
ＡＭ－Ｏｎｅ	693,681	587,432	0	106,249
三菱UFJ国際	509,321	422,483	0	86,838
アライアンス	56,374	3,907	0	52,467
三井住友ＴＡ	109,820	62,989	44	46,788
東京海上	65,896	24,784	0	41,112

（単位：百万円）

一方、資金減少額が最も大きかった5社は次の通りです。資金減少額が最も大きかったのは7月と同じくレッグ・メイソン・アセット・マネジメントで、減少額は約191億円でした。

運用会社名	設定額	解約額	償還額	資金減少額
レッグメイソン	6,513	25,710	0	▲19,197
キャピタル	7,386	24,825	0	▲17,439
フィデリティ	41,196	58,241	196	▲17,240
アムンディ	18,671	33,962	0	▲15,291
野　村	1,466,514	1,478,858	0	▲12,343

(単位：百万円)

運用による資産増減状況

次に、最も注目される運用等による増減(E)を見ると、2018年8月に運用等がプラスとなったのは80社中26社だけでした。運用等による増加額が最も大きかった5社は次の通りです。運用による資産増加額が最も大きかったのはフィデリティ投信で、増加額は約231億円でした。

なお、8月の運用による増減の合計額は−497億円ですが、収益分配金として支払われた額が2,640億円であり、この額は運用損益に対する減少要因となるため、この合計額−3,137億円が（E）運用等増減額として記載されています。各社の数字についても、同様に算出されています。

運用会社名	運用による資産増加額（単位：百万円）
フィデリティ	23,135
ゴールドマン	20,251
日　興	10,715
アライアンス	8,254
スパークス	4,564

一方、運用による損失額が最も大きかった5社は次の通りです。運用による損失額が最も大きかったのは野村アセットマネジメントで、損失額は約694億円でした。

運用会社名	運用による資産減少額（単位：百万円）
野　村	▲69,476
大和住銀	▲58,653
三菱UFJ国際	▲42,796
アムンディ	▲34,270
ピクテ	▲ 18,271

純資産総額の増減状況

次に純資産総額の前月比での増減を見ると、前月比で純資産総額が増加した運用会社は80社中38社でした。増加率が最も大きかった5社は次の通りでした。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	増加率（前月比）
アライアンス	476,387	+14.6%
ＧＣＩ	12,161	+14.2%
ＪＰ投信	179,229	+11.3%
スパークス	210,906	+8.8%
お金デザイン	606	+7.3%

なお、2017年を通じて好調を維持してきたレオス・キャピタルワークスの純資産総額は2018年8月は前月比約2.8%（金額で224億円）増加し、8,050億円に達しました。全体の順位では18位を維持しました。

一方で、純資産総額の前月比での減少率が最も大きかったのは、次の5社でした。最も減少率が大きかったのはピムコジャパンリミテッドで減少率は28.6%でした。2018年8月末現在、ピムコジャパンリミテッドが運用する公募投資信託は「ピムコ変動利付日本国債ファンドクラスα」１本ですが、同ファンドも2018年9月28日に繰上償還されることが決まっており、現在販売は行われていません。そのため、同社の8月の設定額は０円でした。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	減少率（前月比）
ピムコ	1,179	−28.6%
ＢＮＰパリバ	23,102	−9.6%
Ｔ＆Ｄ	199,129	−8.0%
ドイチェ	356,836	−6.7%
モルガン・スタンレー	5,082	−6.6%