運用会社別純資産総額（2018年9月）

投資信託全体の動向

投資信託協会が発表した投資信託概況（2018年9月）によると、投資信託業界全体（合計82社）で、契約型公募投資信託の設定額（販売額）は5兆5,568億円、解約額は5兆135億円、償還額が661億円で、差引き4,772億円の資金純増となりました。

純資産総額は前月末に比べ3兆1,810億円増加（うち、運用等増2兆9,531億円）し、月末には116兆2,852億円となりました。

なお、9月の運用等による増減の合計額は2兆9,531億円ですが、収益分配金として支払われた額が2,493億円あり、この額は運用損益に対する減少要因となるため、この合計額から分配金支払額を差し引いた2兆7,038億円がページ下の表の（E）運用等増減額として記載されています。各社の数字についても、同様に算出されています。

また、2018年9月にKDDIアセットマネジメントとMFSインベストメント・マネジメントがファンドを設定したため、これにより統計の対象となる運用会社数は82社になりました。

（データ：投資信託協会）

運用会社別資金増減状況

運用会社別に見ると、資金増加額（設定額から解約額と償還額を足した額を差し引いた額=D）が最も大きかったのは日興アセットマネジメントで、増加額は約1,404億円でした。資金増加額が大きかった上位5社は次の通りです。なお、資金増加となったのは運用会社82社中38社でした。

運用会社名	設定	解約	償還	資金増減
日　興	1,009,185	868,744	0	140,441
三井住友	183,785	76,607	14,240	92,938
野　村	1,616,578	1,529,207	0	87,371
ＡＭ－Ｏｎｅ	667,327	583,620	1,444	82,262
大　和	639,759	565,307	5,138	69,314

（単位：百万円）

一方、資金減少額が最も大きかった5社は次の通りです。資金減少額が最も大きかったのは三菱UFJ国際投信で、減少額は約726億円でした。

運用会社名	設定額	解約額	償還額	資金減少額
三菱UFJ国際	498,227	533,735	37,139	▲72,646
キャピタル	8,752	28,634	0	▲19,882
フィデリティ	44,773	61,625	0	▲16,852
アムンディ	20,316	36,138	0	▲15,822
レッグメイソン	6,195	17,383	0	▲11,188

(単位：百万円)

運用による資産増減状況

次に、最も注目される運用等による増減(E)を見ると、2018年9月に運用等がプラスとなったのは82社中67社でした。運用等による増加額が最も大きかった5社は次の通りです。

運用会社名	運用による資産増加額（単位：百万円）
野　村	985,298
日　興	479,794
大　和	472,936
三菱UFJ国際	256,942
ＡＭ－Ｏｎｅ	109,358

一方、運用による損失額が最も大きかった5社は次の通りです。運用による損失額が最も大きかったのはイーストスプリング・インベストメンツで、損失額は約112億円でした。

運用会社名	運用による資産減少額（単位：百万円）
イーストスプリング	▲11,263
ピクテ	▲6,348
新　生	▲3,206
レッグメイソン	▲2,968
マニュライフ	▲896

純資産総額の増減状況

次に純資産総額の前月比での増減を見ると、前月比で純資産総額が増加した運用会社は82社中58社でした。増加率が最も大きかった5社は次の通りでした。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	増加率（前月比）
ＧＣＩ	15,544	+27.8%
お金のデザイン	742	+22.6%
スパークス	236,393	+12.0%
アライアンス	522,047	+9.5%
農中全共	282,905	+7.7%

なお、2017年を通じて好調を維持してきたレオス・キャピタルワークスの純資産総額は2018年9月も前月比約3.3%（金額で267億円）増加し、8,317億円に達しました。全体の順位では18位を維持しました。

一方で、純資産総額の前月比での減少率が最も大きかったのは、次の5社でした。最も減少率が大きかったのはベイビュー・アセット・マネジメントで減少率は8.3%でした。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	減少率（前月比）
ベイビュー	9,696	-8.3%
ワイエムＡＭ	26,206	-7.9%
イーストスプリング	314,584	-5.0%
パインブリッジ	144,353	-4.2%
シンプレクス	145,620	-3.9%