ETFの値付日数(2019年3月)ー毎日取引が成立したのは約6割


毎日取引が成立したETFは228本中133本

ETFの値付日数は、証券取引所が開いている日(営業日)のうち実際に各ETFの値段が付いた(取引が成立した)日数のことです。取引所に上場していても、全てのETFの取引が毎日成立するわけではなく、値付日数はETFによって異なります。

2019年3月末現在、東京証券取引所には228本のETFが上場しています。そのうち3月の全営業日(20日)に取引が成立したETFは133本でした。一方で値付日数が5日以下だったETFは24本ありました。3月のETFの値付日数の分布は次の通りです。

(データ:東京証券取引所ETF・ETN月間相場表)

全営業日に取引が成立したETFの割合は、2019年2月の55.6%から3月には58.3%に上昇しました。

3月の値付日数が5日以下のETF

一方で、2019年3月の値付日数が5日以下だった24本のETFは次の通りです。業種型、商品型のETFが目立つ状態が続いています。また、これらのETFのうち7本は、マーケットメイクの対象銘柄でした。マーケットメイク対象銘柄であっても流動性が低い銘柄があることがわかります。

 

銘柄コード ファンド名 値付日数 マーケットメイク対象(●)
1468 JPX日経400ベア上場投信(インバース) 5
1613 東証電気機器株価指数連動型上場投資信託 5

1636 ダイワ上場投信・TOPIX-17 建設・資材 5
1637 ダイワ上場投信・TOPIX-17 素材・化学 5
1685 ETFS エネルギー上場投資信託 5
1694 ETFS ニッケル上場投資信託 5
1697 ETFS 大豆上場投資信託 5
2524 NZAM 上場投信TOPIX 5
1630 NEXT FUNDS 小売(TOPIX-17)上場投信 4
1641 ダイワ上場投信・TOPIX-17 機械 4
1645 ダイワ上場投信・TOPIX-17 運輸・物流 4
2526 NZAM 上場投信JPX日経400 4
1646 ダイワ上場投信・TOPIX-17 商社・卸売 3
1598 NEXT FUNDS R/Nファンダメンタル・インデックス上場投信 2
1634 ダイワ上場投信・TOPIX-17 食品 2
2523 MAXISトピックス(除く金融)上場投信 2
1394 UBS ETF 先進国株 (MSCIワールド) 1
1460 MAXIS JAPAN クオリティ150上場投信 1
1485 MAXIS JAPAN 設備・人材積極投資企業200上場投信 1
1567 MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信 1
1574 MAXISトピックスリスクコントロール(10%)上場投信 1
1676 ETFS 貴金属バスケット上場投資信託 1
1686 ETFS 産業用金属上場投資信託 0
1692 ETFS アルミニウム上場投資信託 0

 

マーケットメイク制度

東京証券取引所は、ETF市場の流動性を改善するために、2018年7月からマーケットメイク制度を導入しました。さらに、2019年4月より、マーケットメイク制度を一部改正し、既存の制度に加え、期間限定でマーケットメイカーに1~10億円相当額の注文の常時提示を求めインセンティブを設定し、また、気配提示銘柄数を削減するなどして、マーケットメイカーへの促進を図るなど、制度の改善を実施しています。

2019年4月1日現在、マーケットメイク対象銘柄(マーケットメイカーが付いているETF)は116銘柄です。マーケットメイク対象銘柄は東証マネ部https://money-bu-jpx.com/news/article009628/で確認できます。

また、2019年4月10日現在、次の6社がマーケットメイカーとして指定されています。

 

値付日数が少ないETFのリスク

値付日数の少ないETFの場合、買いたくても買えない、売りたくても売れない、売買したい価格での取引が成立しない、市場価格と基準価額が乖離しているという問題が生じます。ETFを購入する前に、各ETFの値付日数、売買口数、売買金額などを確認しておくことが大切です。これらの情報は、東京証券取引所が公表しているETF・ETN月間相場表で確認することができます。