毎日取引が成立したETFは229本中133本
ETFの値付日数とは、証券取引所が開いている日(営業日)のうち実際に各ETFの値段が付いた(取引が成立した)日数のことです。取引所に上場していても、全てのETFの取引が毎日成立するわけではなく、値付日数はETFによって異なります。
2019年4月末現在、東京証券取引所には229本のETFが上場しています。そのうち4月19日に上場した「NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信(銘柄コード:2529)」を除き、全営業日(20日)に取引が成立したETFは133本でした。全営業日に取引が成立したETFの割合は、2019年3月の58.3%から4月は横ばいとなりました。一方で値付日数が5日以下だったETFは22本ありました。
新規に上場した「NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信(銘柄コード:2529)」の値付日数は6日(上場後営業日8日中)でした。
4月の値付日数が5日以下のETF
2019年4月の値付日数が5日以下だった22本のETFは次の通りです。引き続き、テーマ型、業種型、商品型のETFが目立ちます。これらの中にはマーケットメイカーが参加している銘柄も含まれています。
マーケットメイカーが参加している銘柄一覧はこちらから確認できます。
https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/issues/01.html
銘柄コード | ファンド名 | 値付日数 |
1388 | UBSユーロ圏小型株 | 5 |
1637 | ダイワ素材 | 5 |
1460 | MXS Jクオ | 4 |
1567 | MXSリスク5 | 4 |
1646 | ダイワ商社 | 4 |
1650 | ダイワ不動 | 4 |
1654 | 大和ブロッサム | 4 |
1598 | RNFI ETF | 3 |
1640 | ダイワ鉄鋼 | 3 |
1641 | ダイワ機械 | 3 |
1645 | ダイワ運輸 | 3 |
1647 | ダイワ小売 | 3 |
1652 | 大和WIN | 3 |
2523 | MXSトピ除く金融 | 3 |
1468 | JPX日経400ベア | 2 |
1485 | MXS J積極投資 | 2 |
1634 | ダイワ食品 | 2 |
1676 | キンゾクETF | 2 |
1685 | エナジーETF | 2 |
1686 | メタルETF | 1 |
1694 | ニッケルETF | 1 |
1596 | NZAM Ex―F | 0 |
マーケットメイク制度
東京証券取引所は、ETF市場の流動性を改善するために、2018年7月からマーケットメイク制度を導入しました。さらに、2019年4月より、マーケットメイク制度を一部改正し、既存の制度に加え、期間限定でマーケットメイカーに1~10億円相当額の注文の常時提示を求めインセンティブを設定し、また、気配提示銘柄数を削減するなどして、マーケットメイカーへの促進を図るなど、制度の改善を実施しています。
2019年4月19日現在、マーケットメイク対象銘柄(マーケットメイカーが付いているETF)は117銘柄です。ただし、マーケットメイク対象銘柄であっても、全営業日に取引が成立しているとは限りません。
なお、2019年5月15日現在、次の7社がマーケットメイカーとして指定されています。
- 野村證券
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
- Flow Traders Asia Pte Ltd
- Optiver Australia Pty Limited
- Vivienne Court Trading
- Grasshopper Pte Ltd
値付日数が少ないETFのリスク
値付日数の少ないETFの場合、買いたくても買えない、売りたくても売れない、売買したい価格での取引が成立しない、市場価格と基準価額が乖離しているという問題が生じます。
ETFを購入する前に、各ETFの値付日数、売買口数、売買金額などを確認しておくことが大切です。これらの情報は、東京証券取引所が公表しているETF・ETN月間相場表で確認することができます。