投資信託の運用残高ランキング(2019年8月)


ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月)が1位を維持

投資信託事情・投信まとなびのデータによると、2019年8月現在の国内最大ファンド(運用残高)上位30位ランキング(追加型株式投資信託ETFは除く)は除く)は下表の通りでした。

ピクテ投信投資顧問が運用する「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月)」が1位を維持しました。同ファンドの8月末の純資産額は前月比約2.8%増加し、約7,657.3億円になりました。同ファンドは、主に世界の高配当利回りの公益株(電力、ガス、通信関連企業)に投資に投資するファンドで、2005年2月28日に運用が開始されました。信託期間は無期限です。

また、注目されているレオス・キャピタルワークスの「ひふみプラス」は第6位でした。「ひふみプラス」の8月末の純資産額は約5,652.4億円で、7月末から約5.1%減少しました。なお、資産形成型ファンドと呼ばれる決算回数が年1回および2回のファンドの中では、引き続き「ひふみプラス」が国内最大の投資信託です。また、つみたてNISAで購入できるファンドは、上位30位ファンドの中では、「ひふみプラス」だけとなっています。

 

分配頻度

純資産額上位30位までの投資信託の分配頻度を見ると、毎月分配型(年12回)のファンドが16本と過半数を占め、次いで年1回分配ファンドが10本、年2回分配ファンドが4本でした。

 

投資対象

純資産額上位30位までの投資信託の投資対象資産別の分布を見ると、外国の株式に投資するファンドが9本と最も多く、次いで外国のREIT不動産投資信託)投資するファンドが5本、外国の債券と日本の株式に投資するファンドが各々4本、アロケーション型と国内のREITに投資するファンドが各々3本、国内の債券に投資するファンドが2本でした。

上位30位までのファンドの投資対象の内訳では、引き続き海外の資産に投資するファンドが過半数を占めています。

資金増減

投資信託の人気を測るバロメーターでもある月中の資金増減(月中の設定額(販売額)から解約額を差引いた額)を見ると、純資産額上位30位までのファンドの中で資金増加額が最も大きかったのは、ピクテ投信投資顧問の運用する「ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月)」で、資金増加額は321.5億円でした。

なお、2019年8月に資金増加となったのは上位30位ファンドのうち19ファンドだけでした。月間資金増加額上位5位ファンドは次の通りです。

<月間資金増加額上位5位ファンド(2019年8月)>

運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金増加額(億円)
ピクテ投信 ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) 7,657.3 321.5
三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 3,747.0 216.3
東京海上AM 東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》 6,353.8 140.2
ゴールドマン・S netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無) 3,122.8 112.2
大和投信 ダイワJ-REITオープン(毎月) 2,772.9 109.5

 

一方、純資産総額上位30位ファンドの中で、月中の資金減少額が最も大きかったのは、野村アセットマネジメントの「野村外国債券インデックス(野村一任口座)」で、減少額は約69.5億円でした。純資産額上位30位ファンドの中で月間の資金減少額が最も大きかったファンド5本は次の通りでした。

 

運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金減少額(億円)
野村AM 野村外国債券インデックス(野村一任口座) 2,997.7 -69.5
日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 3,769.3 -62.1
日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,429.8 -48.3
大和投信 ダイワ米国リート・ファンド(毎月)ヘッジ無 2,899.1 -38.3
三菱UFJ国際投信 グローバル・ソブリン・オープン (毎月) 4,245.5 -34.5

 

騰落率(過去1年)− 騰落率トップは「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月)」

次に、純資産総額30位までの投資信託の騰落率を見ると、過去1年の騰落率がプラスだったのは30本中20本でした。

過去1年の騰落率が最も高かったのは、7月と同じく三井住友トラストアセットマネジメントの「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月)」で、騰落率は21.8%でした。純資産上位30位までのファンドの中で、過去1年の騰落率上位5ファンドは次の通りです。

運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(1年)
三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 3,687.6 21.8%
大和投信 ダイワJ-REITオープン(毎月) 2,772.9 19.9%
しんきんAM しんきんJリートオープン(毎月) 3,051.5 19.4%
大和投信 ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) 5,556.6 10.2%
大和投信 ダイワ米国リート・ファンド(毎月)ヘッジ無 2,899.1 10.2%

 

騰落率(過去5年)− 騰落率トップは「netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無)」

また、過去5年の騰落率を見ると、純資産額上位30位までの投資信託で5年以上の運用期間があった22本については、全てのファンドの騰落率がプラスでした。

過去5年の騰落率が最も高かったのは、7月と同じくゴールドマン・サックスの「netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無)」で、騰落率は82.8%でした。なお、レオス・キャピタルワークスの「ひふみプラス」の5年騰落率は66.8%でした。純資産上位30位の投資信託の中で、過去5年の騰落率が最も高かったファンド5本は次の通りです。

運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(5年)
ゴールドマン・S netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無) 3,122.8 82.8%
レオス ひふみプラス 5,652.4 66.8%
三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 3,687.6 39.8%
野村AM 野村インド株投資 3,868.9 39.3%
フィデリティ投信 フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) 6,363.7 35.5%

騰落率データの詳細については、投信まとなびの投信検索等 http://www.matonavi.jp/retrieval/で詳細をご確認下さい。

 

【投資信託の純資産総額ランキング(2019年8月)】

順位 運用会社 ファンド名 純資産(億円) 資金増減(億円) 騰落率(1年) 騰落率(5年)
1 ピクテ投信 ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) 7,657.3 321.5 8.8% 10.2%
2 フィデリティ投信 フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) 6,363.7 49.2 7.5% 35.5%
3 東京海上AM 東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》 6,353.8 140.2 4.0% 14.3%
4 フィデリティ投信 フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド 6,053.0 -6.5 0.3% 18.9%
5 AM-One 新光 US-REITオープン《ゼウス》 5,747.0 -9.6 8.3% 30.0%
6 レオス ひふみプラス 5,652.4 20.1 -14.5% 66.8%
7 大和投信 ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) 5,556.6 76.5 10.2% 34.8%
8 大和投信 ダイワファンドラップ 日本債券セレクト 5,227.5 3.5 5.0% 10.0%
9 日興AM ラサール・グローバルREITファンド(毎月) 4,671.5 5.0 1.5% 19.3%
10 三菱UFJ国際投信 グローバル・ソブリン・オープン (毎月) 4,245.5 -34.5 3.0% 5.6%
11 AM-One グローバル・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界》 3,933.9 42.1 -1.1%
12 野村AM 野村インド株投資 3,868.9 -22.5 -11.5% 39.3%
13 日興AM 財産3分法F(不動産・債券・株式)毎月 3,794.7 30.2 4.3% 16.6%
14 日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 3,769.3 -62.1 -7.6%
15 三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 3,747.0 216.3 0.2%
16 三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 3,687.6 -4.4 21.8% 39.8%
17 フィデリティ投信 フィデリティ・日本成長株・ファンド 3,463.2 6.3 -12.8% 32.0%
18 日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,429.8 -48.3 -7.6%
19 日興AM スマート・ファイブ(毎月) 3,407.4 41.1 7.7% 17.1%
20 大和投信 ダイワファンドラップ 日本株式セレクト 3,159.9 23.4 -14.3% 20.6%
21 ゴールドマン・S netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無) 3,122.8 112.2 -0.2% 82.8%
22 しんきんAM しんきんJリートオープン(毎月) 3,051.5 51.7 19.4% 28.7%
23 アライアンス・B AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 3,006.0 90.0 2.6%
24 野村AM 野村外国債券インデックス(野村一任口座) 2,997.7 -69.5 3.1% 6.9%
25 野村AM 野村PIMCO・世界インカム戦略F A(ヘッジ有 年2) 2,900.0 -31.2 2.9%
26 大和投信 ダイワ米国リート・ファンド(毎月)ヘッジ無 2,899.1 -38.3 10.2% 34.2%
27 大和投信 ダイワJ-REITオープン(毎月) 2,772.9 109.5 19.9% 29.3%
28 大和投信 ロボット・テクノロジー関連株F -ロボテック- 2,759.7 -18.1 -9.0%
29 さわかみ投信 さわかみファンド 2,745.3 4.4 -13.0% 24.0%
30 三井住友DS 日興FW・日本債券ファンド 2,682.0 19.8 5.2%

(データ出所:投信まとなび・投資信託事情)