S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスは、アクティブファンドとそのベンチマーク(パッシブ)のパフォーマンスを比較する「SPIVA日本スコアコアカード」の2019年版の結果を2020年4月7日に発表した。2019年の日本国内株式ファンドの対ベンチマークパフォーマンスは2018年よりも優れていた。外国株ファンドに関しては、米国および国際株式ファンドの相対的なパフォーマンスは2018年よりも悪かった一方で、新興市場株式ファンドの相対的なパフォーマンスは改善した。
「SPIVA日本スコアカード」2019年版の ハイライトは次の通り。
国内株式ファンド
- 2019年、S&P/TOPIX 150指数及びS&P日本中小型株指数はそれぞれ19.3%及び16.8%上昇した。 同期間に、大型株アクティブファンド及び中小型株アクティブファンドの42.4%及び74.6%がそれぞれのベンチマークを上回り、均等加重平均リターンはそれぞれ19.1%及び21.0%となった。
- 過去10年の期間では、日本の大型株ファンド及び中小型株ファンドの30.9%及び45.2%がベンチマークをアウトパフォームしたが、これらのファンドのそれぞれ35.4%及び37.3%が清算された。中小型株ファンドは大型株ファンドよりも優れたパフォーマンスを上げる傾向があった。
外国株ファンド
- 2019年、米国株式アクティブファンド及び国際株式アクティブファンドの78.8%及び67.7%がそれぞれのベンチマーク指数をアンダーパフォームした。また、グローバル株式アクティブファンド及び新興国株式アクティブファンドの56.2%及び56.8%がそれぞれのベンチマーク指数を上回ることができなかった。2019年については、全ての外国株式ファンド・カテゴリーが、均等加重ベースでそれぞれのベンチマーク指数に対してマイナスの平均超過リターンとなり、-0.84%(グローバル株式ファンド)から-5.47%(米国株式ファンド)の範囲となった。新興国株式ファンド・カテゴリーでは、資産加重リターンはパフォーマンスが好調となった少数の大型ファンドの影響を大きく受けたため、資産加重リターンと均等加重リターンの間には大きな相違があった。
- 過去10年の期間では、外国株式ファンドの大部分がそれぞれのベンチマークをアンダーパフォームした。グローバル株式ファンド、国際株式ファンド、及び新興国株式ファンドの90% 以上が、絶対ベース及びリスク調整後ベースでそれぞれのベンチマーク指数をアンダーパフォームした。米国株式ファンドはベンチマークに対する相対パフォーマンスが最低となり、均等加重及び資産加重ベースでベンチマークをそれぞれ5.3%及び6.4%アンダーパフォームした。外国株式ファンドの10年間の生存率は56.3%であり、国内株式ファンド(63.9%)の生存率をやや下回った。