ETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表したETF・ETN月間相場表(2020年6月版)によると、2020年6月のETF市場全体の月間売買代金(立会内とToSTNetの合計)は前月比約56.3%増加し、約8.72兆円になりました。1日当たり売買代金は前月から約27.7%増加して約3,963億円になりました。
6月の日本銀行によるETFの買い入れは6,270億円実施され、5月の4,436億から増加しました。
なお、6月19日に「iシェアーズ S&P 500 米国株ETF(為替ヘッジあり)(銘柄コード:2563)が新たに上場し、2020年6月末現在、東京証券取引所には222本のETFが上場しています。
ETFの売買代金ランキング
月間売買代金が最も大きかった銘柄は、2020年6月も野村アセットマネジメントの運用する「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(銘柄コード:1570)でした。同ETFの6月の月間売買代金は約5兆円(立会内とToSTNeT合計)で、全体の約57%を占めました。また、6月も売買代金上位10位銘柄の売買代金の合計が全体の9割以上を占めました。
売買代金ランキング(上位10位銘柄)は次の表の通りでした。売買代金上位10位ファンド中8本が日本の株式市場を対象とするETFで、この内6本がブルベア型でした。引き続きブルベア型を利用した短期的売買がETF市場の中心であると言えます。また、原油ETF1本が上位10位以内にランクインしました。
なお、2020年6月の営業日は22日でしたが、この22日全営業日に値段が付いたETFは156本、全体の7割程度でした。値付日数の平均は20日でしたが、一方で、値付日数が10日以下のファンドが17本ありました。
【2020年6月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】
順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 売買代金(百万円) | 運用会社 |
1 | 1570 | NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 4,996,713 | 野村 |
2 | 1357 | NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 1,559,371 | 野村 |
3 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 324,807 | シンプレクス |
4 | 1321 | 日経225連動型上場投資信託 | 246,179 | 野村 |
5 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 222,211 | シンプレクス |
6 | 1671 | WTI原油価格連動型上場投信 | 143,089 | シンプレクス |
7 | 1458 | 楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型 | 120,548 | 楽天 |
8 | 1552 | 国際のETF VIX短期先物指数 | 114,981 | 三菱UFJ |
9 | 1306 | TOPIX連動型上場投資信託 | 112,446 | 野村 |
10 | 1459 | 楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型 | 94,226 | 楽天 |
(データ出所:東京証券取引所 ETF・ETN月刊相場表2020年6月版)