野村ホールディングス株式会社は「野村グループ TCFD※1レポート」を発行したと2020年7月15日に発表した。また、持続可能な開発目標(SDGs)および気候変動に関するパリ協定と整合性をもって戦略的に事業を行うために策定された責任銀行原則※2に署名した。
野村ホールディングス株式会社は、グローバルに証券業務や投資銀行業務に携わる金融サービス・グループとして、「すべてはお客様のために」という基本観のもと、「金融資本市場を通じて真に豊かな社会の創造に貢献する」ことを企業理念として掲げている。また、ESGを経営ビジョンの軸に取り入れ、環境・社会課題解決に向けた金融商品の開発や投融資等の取り組みを積極的に行っている。
近年、気候変動に対する企業の対応が社会の持続可能性にとって重視されるなか、同社は気候関 連財務情報の開示の重要性を認識し、2018年にTCFDへの賛同を表明した。また、これに基づく情報開示の拡充にも取り組んできており、このたび、同社の気候変動に関するリスクと機会についての認 識および戦略などを「野村グループ TCFDレポート」としてまとめた。
野村グループは、2019年1月に「野村グループESGステートメント」を制定し、持続可能な環境・社会 の実現に向けた取り組みを推進してきた。野村ホールディングスは、「今後もESGを戦略的に推進していく新体制のもと、ESG経営をさらに強化していきます。あわせて、金融機関として社会の持続的な発展を目指す責任銀行原 則に署名することで、本原則に賛同する世界の金融機関と連携し、持続可能な未来の実現に一層貢献 していきます」と述べている。
- ※1 TCFD(Task Force on Climate–related Financial Disclosures)は、気候変動に関する企業情報開示の充実を目的に、2015 年12 月に金融安定理事会(Financial Stability Board)により設立された民間主導のタスクフォースで、2017 年6月に最終報告書(提言)を公表している。
- ※2 責任銀行原則は、金融機関として社会の持続的な発展を目指し、持続可能な開発目標(SDGs)やパリ協定で 示されている目標の達成に向けて、ビジネス機会およびリスクの両面で経営にインパクトを及ぼし得る分野を特定し、その分野について戦略・目標を設定、取り組みを推進して、透明性のある開示を行うためのフレーム ワーク。国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)との革新的なグローバル・パートナーシップを通じ て30の創設銀行グループによって開発された。UNEP FIは、世界中で約350の金融機関が署名する国連 と民間セクターが協働するプラットフォーム。