ETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表したETF相場表(2020年11月版)によると、2020年11月のETF市場全体の月間売買代金(立会内とToSTNetの合計)は前月比約53.9%増加し、約5.97兆円になりました。1日当たり売買代金は前月から約70%増加して約3,141億円になりました。
11月の日本銀行によるETFの買い入れは1,630億円実施されました。
11月10日に大和アセットマネジメントの運用・管理する2本のETF「iFreeETF 日経225(年4回決算型)(銘柄コード:2624)」と「iFreeETF TOPIX(年4回決算型)(銘柄コード:2625)」が上場しました。これにより上場ETF数は2020年11月末現在、232本となりました。
ETFの売買代金ランキング
月間の売買代金が最も大きかった銘柄は、2020年11月も野村アセットマネジメントの運用する「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(銘柄コード:1570)でした。同ETFの11月の月間売買代金は約3.4兆円(立会内とToSTNeT合計)で、全体の約57%を占めました。
売買代金ランキング(上位10位銘柄)は次の表の通りでした。売買代金上位10位ファンドのうち9本が日本の株式市場を対象とするETFで、この内6本がブルベア型でした。ブルベア型を利用した短期的売買がETF市場の中心であることが窺えます。また、11月も売買代金上位10位銘柄の売買代金の合計額で全体の売買代金の9割弱を占めました。
なお、2020年11月の東京証券取引所の営業日は19日でしたが、この19日全営業日に値段が付いたETFは11月に上場した2本を除く230本中182本、全体の8割程度でした。値付日数の平均は18日でしたが、一方で、値付日数が10日以下のファンドが12本ありました。
【2020年11月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】
順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 売買代金(百万円) | 運用会社 |
1 | 1570 | NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 3,396,226 | 野村 |
2 | 1357 | NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 734,570 | 野村 |
3 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 314,783 | シンプレクス |
4 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 165,832 | シンプレクス |
5 | 1321 | NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信 | 158,865 | 野村 |
6 | 1306 | NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信 | 116,167 | 野村 |
7 | 1459 | 楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型 | 104,480 | 楽天 |
8 | 1458 | 楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型 | 93,256 | 楽天 |
9 | 1330 | 上場インデックスファンド225 | 63,375 | 日興 |
10 | 1552 | 国際のETF VIX短期先物指数 | 62,361 | 三菱UFJ国際 |
(データ出所:東京証券取引所 ETF相場表2020年11月版)