りそなアセットマネジメント、ファンドガバナンス会議を設置


りそなグループのりそなアセットマネジメントは、同社が運用する個々のファンドに おけるガバナンスの適切性を検証するため、社外取締役のみで構成された「ファンドガバナンス会議」 を2021年4月に設置すると2021年2月18日に発表した。

りそなアセットマネジメントは、ファンドガバナンス会議設置の背景について次のように述べている。

お客さまの利益を最優先とするガバナンスの確立のためには資産運用会社における取締役会の役割が重 要になります。米国で主流の会社型投資信託では、フィデューシャリー・デューティーの観点でお客さ まに直接的な義務を負うのは「ファンドの取締役」および「運用会社」と定められているのに対して、 日本で主流の契約型投資信託では直接的な義務を負うのは「運用会社」のみとなっており、日本の資産 運用会社の取締役会は牽制機能の発揮に課題があります。

ファンドガバナンス会議では次の通り、顧客本位の業務運営の深化と、個々のファンド毎に商品性を検証し、顧客に良質な運用商品を提供することを目指す。

  • 社外取締役のみで構成された会議体の運営を通じて、顧客本位の業務運営の深化を目指す

りそなアセットマネジメントによると、資産運用会社においてファンド運営に関する会議体の設置は進んでいるが、個々のファンドに対し 実効的な検証や管理を行う仕組みの構築には至っていないという指摘がある。そのため、社外取締役のみで 構成された本会議体の運営を通じて、個々のファンドのガバナンスを検証する体制を構築し、顧客本位の業務運営の深化に努める。

  • 個々のファンド毎に商品性を検証し、お客さまに良質な運用商品を提供します

本会議では運用パフォーマンスだけでなく、新たに設定する商品が既存商品と比較したときに重複 した内容になっていないか、報酬水準は適切かなどを個々のファンド毎に検証する。顧客の利益を最優先に考えた良質な運用商品を提供することで、顧客から選ばれる運用会社を目指す。

 

【ファンドガバナンス会議の概要】

議題
  1. ファンドの商品性の適切性・・・設定目的(対象顧客層等)、スキーム・運用手法、適正残高、報酬水準等に関する設 定時の確認・検討及び上記項目に関する定期モニタリング
  2. ファンドの運用品質の適切性・・・ 運用パフォーマンス、トラッキングエラー等のリスク特性、残高等に関する定期モニ タリング
構成 メンバー : 同社の社外取締役3名
議長 : 社外取締役監査等委員2名の中から決定
メンバー
大月博司氏 ・・・同社社外取締役監査等委員、早稲田大学商学学術院教授

土田亮氏・・・同社社社外取締役監査等委員、上智大学法学部教授、 りそな銀行社外取締役監査等委員

野澤幸博氏・・・同社社外取締役、りそな銀行取締役監査等委員