ETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表したETF相場表(2021年2月版)によると、2021年2月のETF市場全体の月間売買代金(立会内とToSTNetの合計)は前月比約8.9%増加し、約4.85兆円になりました。1日当たり売買代金は前月から約15%増加して約2,693億円になりました。
2月の日本銀行によるETFの買い入れは717億円実施されました。
また、MAXIS米国株式(S&P500)上場投信(為替ヘッジあり)(2630)、MAXISナスダック100上場投信(2631)、MAXISナスダック100上場投信(為替ヘッジあり)(2632)の3本のETFが新たに東京証券取引所に上場し、これで上場ETFの数は237本になりました。
ETFの売買代金ランキング
売買代金ランキング(上位10位銘柄)は次の表の通りでした。
月間の売買代金が最も大きかった銘柄は、2021年2月も野村アセットマネジメントの運用する「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(銘柄コード:1570)でした。同ETFの2月の月間売買代金は約2.4兆円(立会内とToSTNeT合計)で、全体の5割を占めました。また、2月も売買代金上位10位銘柄の売買代金の合計で全体の9割弱を占めました。
売買代金上位10位ファンドのうち8本が日本の株式市場を対象とするETFで、この内6本がブルベア型でした。引き続きブルベア型を利用した短期的売買がETF市場の中心であることが窺えます。
なお、2021年2月の東京証券取引所の営業日は18日でしたが、この18日全営業日に値段が付いたETFは、2月に新規上場した3本を除く234本中196本、全体の8割程度でした。値付日数の平均は17日でした。また、値付日数が10日以下のファンドが、新規上場銘柄を除いて13本ありました。
【2020年2月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】
順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 売買代金(百万円) | 運用会社 |
1 | 1570 | 2,398,701 | 野村 | |
2 | 1357 | NEXT FUNDS日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 493,930 | 野村 |
3 | 1458 | 楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型 | 356,493 | 楽天 |
4 | 1321 | NEXT FUNDS日経225連動型上場投信 | 189,945 | 野村 |
5 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 167,979 | シンプレクス |
6 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 163,444 | シンプレクス |
7 | 1306 | NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信 | 136,639 | 野村 |
8 | 1459 | 楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型 | 100,785 | 楽天 |
9 | 1552 | 国際のETF VIX短期先物指数 | 95,314 | 三菱UFJ国際 |
10 | 1671 | WTI原油価格連動型上場投信 | 51,318 | シンプレクス |
(データ出所:東京証券取引所 ETF相場表2021年2月版)