ETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表したETF相場表(2021年5月版)によると、2021年5月のETF市場全体の月間売買代金(立会内とToSTNetの合計)は前月比約8.6%増加し、約4.9兆円になりました。1日当たり売買代金は前月から約26.8%増加して約2,710億円になりました。
日本銀行によるETFの買い入れは5月には実施されませんでした。
5月末現在、東京証券取引所には243本のETFが上場しています。
ETFの売買代金ランキング
月間の売買代金が最も大きかった銘柄は、2021年5月も野村アセットマネジメントの運用する「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(銘柄コード:1570)でした。同ETFの5月の月間売買代金は約2.2兆円(立会内とToSTNeT合計)で、全体の45.0%を占めました。また、5月も一部の銘柄に売買が集中した状態が続き、売買代金上位10位銘柄の売買代金の合計が全体の86%を占めました。
売買代金ランキング(上位10位銘柄)は次の表の通りでした。売買代金上位10位ファンドのうち9本が日本の株式市場を対象とするETFで、この内6本がブルベア型でした。引き続きブルベア型を利用した短期的売買がETF市場の中心であることが推察できます。
なお、2021年5月の東京証券取引所の営業日は18日でしたが、この18日全営業日に値段が付いたETFは、243本中202本、全体の約8割でした。値付日数の平均は17日でした。また、値付日数が10日以下のETFが15本ありました。
【2020年5月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】
順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 売買代金(百万円) | 運用会社 |
1 | 1570 | NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 2,186,890 | 野村 |
2 | 1357 | NEXT FUNDS日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 531,219 | 野村 |
3 | 1458 | 楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型 | 325,122 | 楽天 |
4 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 235,062 | シンプレクス |
5 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 218,502 | シンプレクス |
6 | 1459 | 楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型 | 195,110 | 楽天 |
7 | 1321 | NEXT FUNDS日経225連動型上場投信 | 193,149 | 野村 |
8 | 1306 | NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信 | 137,413 | 野村 |
9 | 1552 | 国際のETF VIX短期先物指数 | 86,366 | 三菱UFJ国際 |
10 | 1330 | 上場インデックスファンド225 | 74,628 | 日興 |
(データ出所:東京証券取引所 ETF相場表2021年5月版)