野村アセットマネジメントは、 2023年4月6日、 2022年における責任投資の活動状況を紹介する「責任投資レポート2022」を発行した。 同社は責任投資レポートを年次で発行しており、 2018年版から数えて5回目の発行となる。
同レポートは、アセットオーナーや個人の顧客、投資先企業、野村アセットマネジメントと関係するすべてのステークホルダーに、資産運用ビジネスを通じて持続可能な社会の実現を目指す同社の取組みを報告するもの。同社が行うエンゲージメント活動や議決権行使、ESGインテグレーション等について、豊富な事例を交えて紹介し、毎年その内容の充実を図っている。
今回は、同社が注力している「ESGプロダクト・ガバナンス」の説明を掲載した。野村アセットマネジメントによると、ESG投資の世界的な拡大に伴い、機関投資家が担うべき役割や責任も大きく変化している。ESGに関する規制の強化等、グローバルにさまざまな変化が生じる中、同社はESGに関するプロダクト・ガバナンス機能※1の強化を実践している。
加えて同レポートでは、野村アセットマネジメントの2050年ネットゼロ目標の達成に向けた取組みを詳述している。TCFD※2開示(気候関連開示)においては、同社は初めて国債のポートフォリオ排出量(Financed Emissions)の分析結果を開示した。これは、2022年12月にPCAF※3が国債のポートフォリオ排出量の計測・開示基準を公表したことを受け、当該国際基準に基づき実施したもの。
野村アセットマネジメントは次のように述べている。
当社は今後も、お客様や投資先企業とともに、「投資の好循環(インベストメント・チェーン)」を生み出すことにより、持続可能で豊かな社会の実現を目指しながら、お客様の資産形成に貢献していきます。
※1 顧客のESGニーズに沿った商品の提供や品質管理、適切な商品選択に資する情報提供と評価・検証等。
※2 気候関連財務情報開示タスクフォース。民間主導で気候変動に関する情報開示について提言を行う。
※3 Partnership for Carbon Accounting Financials。2015年にオランダで設立された投融資ポートフォリオにおける温室効果ガス排出量の計測・開示基準を策定する国際的なイニシアティブ。