コモンズ投信、「第2回 コモれび(社会課題解決プログラム)」の寄付先決定


コモンズ投信株式会社は、「コモンズ・インパクトファンド~共創~」の寄付プログラムであるコモれび(社会課題解決プログラム)の第2回寄付先を一般社団法人チョイふるに決定し、70万円を寄付する。

左から、チョイふる栗野代表理事、かんぽ生命古家常務、コモンズ投信伊井社長

1. インパクト投資とは?コモれびという寄付をする理由

コモンズ投信はインパクト投資を「社会的・経済的リターンの両方を狙うもの」と位置付けている。つまり、社会課題の解決と収益獲得を両立させる投資のこと。コモンズ投信は、かんぽ生命保険受益者となる「コモンズ・インパクトファンド~共創~」を、株式会社Ridiloverの協力のもと2022年から運用している。このファンドではかんぽ生命が重視する「Well-being向上」「地域と社会の発展」「環境保護への貢献」をテーマとし、それに該当する投資先を選定している。しかし、コモンズ投信によると、それら企業の取り組みだけでは手が届かない領域が確かに存在する。

そこに寄付でサポートしようとする仕組みがコモれびである。コモンズ投信は「寄付は未来への投資であり、次世代の未来に社会的リターンをもたらしてくれるもの」と考えている。ファンドの運用に加えてコモれびによって、実現したい社会にさらに一歩でも近づけるよう尽力したいと考えている。かんぽ生命とのコラボレーションを通して社会課題を知る機会なども提供していく。

コモンズ・インパクトファンド運用開始についてのリリース

●「コモれび」名前の由来

かんぽ生命の実現したい「“あたたかさ”を感じられる社会」のために、インパクト投資でも届かなかった領域にぬくもりを届けるイメージから命名された。

2. 寄付先決定プロセス

コモれびの仕組みとして、「Well-being向上」「地域と社会の発展」「環境保護への貢献」から1つテーマを選び、テーマに適う非営利団体の候補をコモンズ投信の社内委員会で3つ選出する。その中から、かんぽ生命およびコモンズ投信の社員投票を経て各社の推薦先を決め、外部委員、かんぽ生命代表およびコモンズ投信代表の出席する選考委員会で最終的な寄付先を決定する。なお、同一テーマや寄付先が連続して選出されることを妨げない。寄付総額はコモンズ投信が受け取る信託報酬の約1%相当。

第2回 コモれび 候補3団体(50音順)(敬称略)

テーマ:親と子の「Well-being向上」

選考委員会2024年9月4日開催(敬称略)

【外部委員】
安部 敏樹(株式会社Ridilover 代表取締役)
山田 泰久(公益財団法人 日本非営利組織評価センター 業務執行理事)
【かんぽ生命】
古家 潤子(常務執行役)
【コモンズ投信】
伊井 哲朗(代表取締役社長)
古川 輝之(運用部/アナリスト

3. 第2回 コモれびの応援先を一般社団法人チョイふるに決定

一般社団法人チョイふるは、社会経済的に困難を抱える子どもたちが「チョイス」(選択肢)を「ふる」(たくさん)に感じられる社会をつくりたいという思いを込めて2021年に設立された。困窮家庭で育った代表が、経済的理由で望む教育を受けられなかった妹を目の当たりにし、本来たくさんある“はず”の選択肢を、少しでも身近に感じられる活動をしたいと思い立ち上げた。困窮子育て家庭の選択格差の要因を特定し、地域から孤立しがちな困窮子育て家庭との繋がりを食料支援で構築するこども宅配事業や、子ども食堂を通じて信頼関係を構築する居場所事業などを主な活動としている。

同団体を選んだ理由

  • 顕在化している社会課題が明確で寄付の使途が想像しやすいこと
  • 応援、資金、コラボレーション等の提供リソースが今の団体の成長ステージに合うこと
  • 代表者の今後の活動に対する熱意や実現可能性等

かんぽ生命社員からの推薦の声

  • そもそも支援制度にアクセスできるかどうかという「選択格差」の問題を初めて知り、協力したいと思ったため。
  • 自身がシングルマザーであるが、母子家庭の支援制度には条件があり活用できないことが多い。団体の考え方に共感した。
  • 最近は情報取得がWEBに移行しつつあり、一方、困窮している方にすればWEBへのアクセスが困難など、本当に直面している課題に対応されていると思いました。
  • 次の世代を担っていく若い世代の環境が少しでもよりよくなればいいなと思ったから。

コモンズ投信社員からの推薦の声

  • チョイふるの取組みは「支援制度にアクセスできない人」に自分たちから救いの手を差し伸べるべく、あえて食料支援という手段を選択している点、寄付金の使い道が人件費という点が他の2団体と異なると感じました。貧困問題の本質的な解決のために、最前線で頑張っている人が尊い活動を続けていけるよう応援したいと思います。
  • まずは、困窮子育て家庭とのつながりを大事にしている点に共感した。声をあげたり行動に移せない人たちこそ救いたいと、ある意味非効率なことを続けている点に共感した。
  • どの活動も必要不可欠、かつ急を要するものだと思うが、チョイふるの活動は、家庭単位での支援や支援情報の提供など、包括的な活動であり、根本的な支援といえると思うから。

授賞式は2024年10月8日(火)にチョイふるの活動拠点のひとつ「ふらっと・とーと」にて行い、70万円を同団体に寄付した。なお、他の最終候補「青草の原」と「ウィーズ」には8万円ずつを寄付する。

コモンズ投信は、「これからもかんぽ生命とコモンズ投信にてタッグを組み、当ファンドの運用と寄付等を通じて社会課題の解決に取り組んで参ります」と述べている。