全銀協が確定拠出年金の改善策を要望


先月20日、全国銀行協会厚生労働省に対して確定拠出年金制度に関する改善要望を提出しました。その中の主なものを挙げてみます。

  1. 退職年金等積立金に対する特別法人税の撤廃
  2. 拠出限度額の引上げとマッチング拠出の容認
  3. 加入対象者の拡大(国民年金の第三号被保険者への拡大と企業年金のある企業の従業員の個人型年金加入の容認)
  4. 脱退一時金の支給要件の緩和
  5. 業務禁止ルールの撤廃

要望された項目を見ると、会社型確定拠出年金を提供している企業やその加入者にとってのメリットを拡大すること、運営管理機関の負担を軽減することなどにより、制度の普及を推し進めたいということのようです。銀行の多くが運営管理機関、資産管理機関として制度に携わっているものの、制度の普及が進まず、現状のままでは、ビジネスとして厳しいということが背景にあるのでしょう。とはいえ、拠出限度額の引き上げやマッチング拠出の容認は、加入者にとってもメリットは大きく、更に、既存制度に改善が加えられてゆくことで確定拠出年金を採用する企業並びに加入者が増えれば、スケールメリットや競走意識の高まりなどにより制度がよりよいものになってゆく可能性もあります。

今回の全銀協の要望全てに賛成というわけではありませんが、加入者にとってプラスになる項目については要望が受け入れられてゆくことを期待したいと思います。