インデックスファンドの歴史


インデックスファンドが注目を増すにつれ、この数年、運用会社が競い合って低コストのインデックスファンドを設定しています。運用が開始されてからも、信託報酬を更に引き下げる運用会社も出現しています。しかし、インデックスファンドは決して新しいタイプの投資信託ではありません。米国初の個人投資家向けインデックスファンドが登場したのは今から40年も前のことです。インデックスファンドの父、とも呼ばれ、今では世界最大の運用会社となった米国バンガード・グループの創業者であるジョン・ボーグル氏が1976年に米国初の個人向けインデックスファンドを設定したのが1976年のことでした。

 

【インデックスファンドの歴史】
1971年 ウェルズ・ファーゴ・バンク(Wells Fargo Bank)が、サムソナイト・コーポレーションの年金基金向けに、6億ドルのインデックス運用勘定を設定。
1975年 ジョン・ボーグルがバンガード・グループを設立。
1976年8月31日 バンガード・グループが米国初の個人投資家向けインデックスファンドFirst Index Investment Trust設定。(後の1980年にバンガード500インデックス・ファンド(Vanguard 500 Index Fund)にファンド名変更。
1985年6月21日 国際投信委託(現、三菱UFJ国際投信株式会社)が国内初のインデックスファンドを設定。
1986年 Vanguard Bond Market Fund設定。米国初の個人投資家向け債券インデックスファンド。現在のバンガード・トータル・ボンド・マーケット・インデックス・ファンド。2007年6月末現在、世界最大の債券投資信託
1990年3月 世界初のETF(上場投資信託)「TIPS35」がトロント証券取引所に上場。
1993年1月 米国初のETF「S&Pデポジタリー・レシーツ(SPDR)」上場。
1998年1月 ダウ工業株30種平均に連動する「DIAMOND TRUST, Series 1」(通称ダイアモンズ)上場。
1999年3月 ナスダック100に連動する「NASDAQ 100 Trust Shares」(通称キューブス)上場。
2001年7月13日 日本初のETFが上場。
2006年10月19日 楽天証券が、ネット証券で初めて、海外のETFの取り扱いを開始。
2007年9月19日 TOPIXに連動する上場投資信託(Lyxor ETF Japan (TOPIX))が、ロンドン証券取引所に初めて上場。
2018年7月2日 東京証券取引所、ETF市場にマーケットメイク制度を導入。
2018年11月15日 英国上場ETFを主たる投資対象とするETFが東証に初上場。(iシェアーズ オートメーション&ロボットETF(コード:2522))
2019年1月16日 米国で「インデックス・ファンドの父」と呼ばれる米最大の投資信託運用会社バンガード・グループの創業者ジョン・ボーグル氏が死去。
2019年9月

米国モーニングスターが、米国株式の株価指数への連動目指すインデックスファンドの資産額が2019年8月末時点で4兆2700億ドルと、初めてアクティブ運用ファンド(4兆2500億ドル)を上回ったと発表。

【参考資料等】

  • 投資信託50年史(投資信託協会)
  • SEC:Protecting Investors: A Half Century of Investment Company Regulation
  • バンガード・グループホームページ
  • バンガード・インベストメンツ・ジャパンホームページ
  • All About Index Funds by Richard A. Ferri, CFA McGraw-Hill
  • The Little Book of Common Sense Investing by John Bogle John Wiley & Sons, Inc.
  • 2007 INVESTMENT COMPANY FACT BOOK:ICI
  • The Origin of the First Index Fund(The Universitiy of Chicago Booth School of Business)

 

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