投資信託のパフォーマンス評価
投資信託のパフォーマンスとは、各ファンドの運用成果・成績を指します。したがって、パフォーマンス評価とは、ファンドの運用成績についての分析・評価のことです。
パフォーマンス評価には、非常に多くの種類の評価方法がありますが、もっとも単純なものとしては、1年間、3年間などの期間でのそのファンドの騰落率(基準価額が、どれだけ上昇・下落したのか)や、運用目標の基準であるベンチマークに対して、実際の基準価額がどれだけ上回ることができたのかを示す超過収益率などがあげられます。
パフォーマンス評価の例
例えば、東証株価指数(TOPIX)をベンチマークとするファンドAの基準価額が、1年間で10000円から9500円になり、その間、TOPIXは1000ポイントから900ポイントになっていたとします。
このとき、ファンドの騰落率は年率-5%、また、ベンチマークであるTOPIXは-10%であるので、ベンチマークと比較した超過収益率は+5%ということになります。
リスク調整後リターン
また、単に基準価額の上昇、下落といったファンドのリターンだけでなく、運用期間中にどれだけ基準価額の変動幅があったのかについても考慮にいれた「リスク調整後リターン」(シャープ測度・トレイナーの測度など)といった考え方もあり、ファンドの評価機関から発表される一般に「星の数」などで表されるパフォーマンス評価(格付)の多くは、このような「リスク調整後リターン」をもとに評価付けされたものです。
パフォーマンス評価に含まれないもの
これに対して、「運用体制の充実」「運用方針の明確さ」などといった要因については、投資家にとっては重要な点であっても、運用成績の評価である「パフォーマンス評価」には含まれません。また、パフォーマンス評価は、あくまでも判断材料の一つとして、過去の成績を評価したものであり、将来の運用成績について、保証・確約するものではないことにも注意が必要です。