ファンドの規模
ファンドを購入する際にチェックしたいポイントの一つがファンドの規模、つまり純資産総額です。純資産総額が大きい方がよいのか、小さい方がよいのかという点については議論が分かれるところですが、一般に、あまり規模の小さいファンドよりも、大きいファンドを選択すべきであると言えます。その最大の理由が、あまり小さなファンドでは十分な分散投資ができないためです。更に、10億円未満の規模のかなり小さなファンドでは、運用期間が満了する前に繰上償還されてしまうリスクも伴います。
大きいファンドのメリット
一般に、純資産総額が大きいファンドのメリットとしては次の点が挙げられます。
- 十分な分散投資が可能である。
- 規模のメリットにより経費率を抑えられる。
- より積極的な情報公開が行なわれている。
- より充実した運用体制が敷かれている。
ただし、小さなファンドにも、流動性の小さな市場において機動的な運用が可能である、他の市場の参加者に知られずにポートフォリオの変更ができる、といったメリットもあります。また、ファンドの規模が大きい方が運用成績が良いということもありません。
純資産規模の傾向
また、ファンドの規模をチェックする上で、もう一つ重要なことは、純資産規模が減少傾向にないかという点です。いくら純資産総額が100億円、200億円と、分散投資に十分な規模のファンドであっても、純資産総額が何ヶ月にもわたり減少傾向にあるファンドは要チェックです。純資産総額の減少には、投資対象としている市場全体の下落によるものと、解約増加によるものがあります。解約増加により、純資産総額が減少しているようであれば、その理由を確認してみましょう。