ベンチマークとは何か
投資信託のベンチマークとは投資信託が運用の指標としている指数(インデックス)のことです。株式に投資するファンドであれば株価指数、債券に投資するファンドであれば債券指数が使われます。投資信託のパフォーマンス(運用成績)の良し悪しは、ベンチマークのパフォーマンスと比較して判断されます。
アクティブ運用ファンドとインデックスファンド
投資信託には、リスクをとってベンチマークを上回る運用成績を目指すファンドと、ベンチマークに連動する投資成果を目指すファンドがあり、前者をアクティブ運用ファンド、後者をインデックスファンドと呼びます。
たとえば、ABCファンドという名前のアクティブ運用の投資信託が、「東証株価指数(TOPIX)をベンチマークとする」ファンドであれば、そのファンドは東証株価指数の騰落率を長期的に上回る運用成績を目指しているファンドということになります。ABCファンドは、ベンチマークをどれだけ上回る投資成果を達成できたかで評価されます。
このABCファンドがベンチマークであるTOPIXと比較してよりよい運用成績であれば、「ベンチマークに勝っている」、あるいは、「ベンチマークを上回る運用成績である」、「ベンチマークをアウトパフォームしている」と言います。
ベンチマークが設定されているファンドの場合は、ベンチマーク比でどのような運用成績になっているかを1年毎の期間で比較するだけでなく、3年や5年など、ある程度の長い期間で比較してみることが大切です。
一方、XYZという名前のインデックス運用の投資信託(インデックスファンド)が、「TOPIXをベンチマークとする」ファンドであれば、TOPIXの騰落率に連動する投資成果を目指すファンドということです。XYZ ファンドは、どれだけベンチマークに連動させることができたかで評価されます。
同じTOPIXというベンチマークを採用していても、アクティブ運用ファンドとインデックスファンドでは、ファンドの運用成績とベンチマークとの比較の仕方が異なるわけです。
ベンチマークのない投資信託
ベンチマークはファンドの投資対象により異なるものが採用されます。多くの投資信託にはベンチマークがありますが、特にベンチマークを決めていないファンドもあります。そのような投資信託の場合は、同じ分類(カテゴリー)に属している類似ファンドと運用成績を比較して運用の良し悪しを見ます。