S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数
S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数は、世界的な指数算出会社であるS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社(S&P)と日本取引所グループ(JPX)の東京証券取引所が共同で開発したESG指数(株価指数)の一つです。東証株価指数(TOPIX)を構成する銘柄を対象範囲とし、環境情報の開示状況、炭素効率性(売上高当たり炭素排出量)の水準に着目して、構成銘柄の組入比率を決定する株価指数です。
したがって、S&P/JPX カーボン・エフィシェント指数は、東証株価指数と同じ銘柄で構成されているものの、東証株価指数に比べて、炭素効率性が高く・炭素排出量に関する情報開示を十分に行っている企業の組入比率が高くなり、それらの株価動向をより強く反映する仕組みになっています。
なお、大型株指数であるS&P/TOPIX150指数を対象としたカーボン・エフィシェント指数がS&P/TOPIX 150 カーボン・エフィシェント指数です。
カーボン・エフィシェントとは?
カーボン・エフィシェント(carbon efficient)は、炭素効率性が高いという意味の英語です。炭素効率性(carbon efficiency)の考え方は色々ありますが、東京証券取引所では、売上高当たりの炭素排出量を基本としており、売上高当たりの炭素排出量が少ない=炭素効率性が高い、としています。
地球温暖化を含めた環境問題が注目される中、企業や経済を温暖化の原因とされる炭素排出量で評価する動きが世界的に広がっており、その評価を投資にも応用した例の一つがカーボン・エフィシェント指数です。
S&P/TOPIX カーボン・エフィシェント指数の炭素産出量評価
S&P/TOPIX カーボン・エフィシェント指数では、炭素算出量は、同指数の算出会社であるS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社の傘下にあり、英国を本拠地とする世界的な環境評価機関のTrucostPLC社が算出しています。
S&P/JPX カーボン・エフィシェント指数の推移
(データ:S&P Dow Jones Indices)
S&P/JPX カーボン・エフィシェント指数をベンチマークとするETF
2020年2月6日に東京証券取引所に上場した「MAXIS カーボン・エフィシェント日本株上場投信(銘柄コード:2560)」は、S&P/JPX カーボン・エフィシェント指数への連動を目指すETF(上場投資信託)です。運用会社は、三菱UFJ国際投信株式会社、信託報酬は0.125%(税込:0.1375%)以内となっています。