モーニングスター社会的責任投資株価指数(MS-SRI)とは?
モーニングスター社会的責任投資株価指数(MS-SRI)は、日本企業を対象とした社会的責任投資(SRI)株価指数です。社会的評価基準をクリアした企業の株価の動きをとらえる株価指数です。日本初のSRI株価指数として2003年7月22日より公表が開始されました。モーニングスター株式会社と特定非営利活動法人パブリックリソースセンターが共同で開発しました。
モーニングスター社会的責任投資株価指数の構成銘柄は国内に上場している150社で、銘柄数は150銘柄に固定されています。
モーニングスター社会的責任投資株価指数の作成プロセス
インデックス作成プロセスは、組入対象の母集団を国内上場企業全社として、最初に社会的評価基準による評価・スクリーニングが実施され、次に定量スクリーニングをかけるという方法がとられています。
社会的評価においては、①ガバナンス/アカウンタビリティ(ガバナンス、法令順守、情報開示等)、②マーケット(消費者対応、取引先対応、顧客満足、調達方針等)、③雇用(雇用関係、人材育成、基本的人権の保護等)、④社会貢献(地域社会への貢献、NGOとの協働等)、⑤環境(環境マネジメント、地域・地球環境保全等)の5分野において評価が実施されました。加えて、パプリックリソースセンターによる上場企業全社(約4000社)を対象としたアンケート調査などの定性スクリーニングが実施され、社会的評価基準での総合評価および分野別評価が下されます。これら一連の社会的評価基準によるスクリーニングで、組入対象候補企業群としての銘柄数は約1000社に絞り込まれ、この1000社を財務諸表などの定量スクリーニングにかけ、最終的に組入銘柄150社を絞り込むという方法がとられています。
今後も企業に対するアンケート調査が年1回実施され、これに連動して、銘柄の入れ替えの見直しも原則年1回実施されます。リバランスは年2回。ただし、組入銘柄に関しては常時監視を行い、社会的に重大な影響を及ぼす不祥事などが発生した場合には、一定の手順を経て、定期評価時に限定せずに、組入対象候補企業群から除外されます。不祥事発生による除外、あるいは構成銘柄の合併等で組み入れ銘柄が減少した場合等を想定し、リザーブ銘柄として随時10銘柄がモニタリングされています。また、新規上場銘柄に関しては、上場時に直ぐに組み入れを行うことはせず、次年度から調査の対象として評価が行われることになります。
なお、2011年より社会的責任評価について、業務の委託先を、パブリックリソースセンターから株式会社東洋経済新報社に変更しています。
モーニングスター社会的責任投資株価指数の動向