野村企業価値分配指数とは?


野村企業価値分配指数とは

野村企業価値分配指数は、日本の株式の中で、収益性が高く、適切な設備・人材投資などの還元政策に積極的に取り組んでいる企業の株式で構成されている株価指数です。時価総額加重型の株価指数ですが、各銘柄の組入比率の上限を3%に制限しています。組入銘柄数の上限は300銘柄とされていますが、2016年4月28日現在の組入銘柄数は265銘柄で、最大組入銘柄はNTT(日本電信電話)で、組入比率は約3.59%です。

 

【野村企業価値分配指数の上位10位組入銘柄と組入比率】

銘柄コード

会社名
組入比率(%)
9432 日本電信電話 3.59
9433 KDDI 2.75
2914 日本たばこ産業 2.61
9984 ソフトバンクグループ 2.59
7203 トヨタ自動車 2.45
7267 本田技研工業 2.35
8316 三井住友フィナンシャルグループ 2.19
9437 NTTドコモ 1.82
3382 セブン&アイ・ホールディングス 1.67
6954 ファナック 1.66

(データ:野村證券http://qr.nomura.co.jp/jp/neva/index.html

 

野村企業価値分配指数は、2001年8月17日を基準日とし、当該基準日の指数値を10000として、野村證券株式会社が算出・公表していま す。指数の公表は2016年4月15日に開始されました。

 

野村企業価値分配指数の推移

野村企業価値分配指数

野村企業価値分配指数

 

野村企業価値分配指数の定量評価

野村企業価値分配指数では、指数に組み入れる「収益性が高く、適切な設備・人材投資などの還元政策に積極的に取り組んでいる企業」を選出するために、次の9つの要因について、定量的な評価を行います。

  1. 純利益総額
  2. 総資産利益率(ROA)
  3. 株主資本配当率(DOE)
  4. 人件費総額
  5. 売上高人件費増減額率
  6. 従業員数増減率
  7. 設備投資・研究開発費総額
  8. 総資産設備投資・研究開発費
  9. 総資産設備投資・研究開発費率の増減幅

指数の詳細は野村證券金融工学研究センターのHPでご確認下さい。

 

日本銀行のETF買い入れ

なお、「野村企業価値分配指数」、「MSCI日本株人材設備投資指数」、「JPX/S&P 設備・人材投資指数」の3つの株価指数は、2015年12月に開催された日本銀行の金融政策決定会合において、日本銀行が金融政策(資金供給オペレーション)の一環として買い入れるETFについて、従来の3つの株価指数に連動するもののほかに、「設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業」の株式を対象とするETFを加えることを決定したのを受け、各社が開発し、算出を開始したものです。

実際に、2016年5月6日に、日本銀行は、「設備投資および人材投資に積極的に取り組んでいる企業を支援するための指数連動型上場投資信託受益権買入等に関する特則」に基づき、上記の3つの株価指数について、適格としたと発表しました。これにより、これらの指数を対象とするETFが、日本銀行のETF買入の対象になります。

 

野村企業価値分配指数への連動を目指すETF

2016年5月19日に東京証券取引所に上場するの「NEXT FUNDS野村企業価値分配指数連動型上場投信(銘柄コード:1480)は、野村企業価値分配指数に連動する投資成果を目指すETFです。運用会社は野村アセットマネジメントです。