信託財産留保額とは何ですか?


信託財産留保額とは

信託財産留保額とは、投資信託の投資家が負担する費用の一つで、一部の投資信託において、投資信託を解約(売却)するときに徴収されます。解約のペナルティーと考えればよいでしょう。

 

信託財産留保額が徴収される理由

投資信託が解約されると、ファンドマネージャーは、ファンドが組み入れている株式や債券などを売却して、投資家に渡す現金を確保しなければなりません。このためには、売却費用が発生します。この費用について、残された投資家だけが負担するのではなく、解約した人にも負担してもらい、投資家間の公平性を図るために途中換金によって解約した投資家から徴収するものが信託財産留保額です。この留保額はその投資信託の信託財産に留保され、基準価格や分配金に反映されます。

信託財産留保額を徴収しないファンドもあります。ファンドを購入する際には、解約時にどのようなコストがかかるかについてもしっかり確認しましょう。

 

信託財産留保額の額

信託財産留保額は、解約時のファンドの基準価額の何パーセントと決まっています。この利率はファンドにより異なりますが、0.1%から0.3%程度が多く見られます。例えば、解約時のファンドの基準価額が15,000円で、信託財産留保額が0.1%であれば、15,000 X 0.1%=15円が15,000円から差し引かれます。この15円は、ファンドの運用資産に組み戻されます。なお、信託財産留保額を徴収しないファンドも多くあります。