投資信託の信託報酬とは
信託報酬は、投資信託を購入した投資家が負担する費用の一つです。投資信託の運営の中で証券会社、投資信託会社(運用会社)、受託銀行が各々果たす役割・業務の報酬として、投資信託の信託財産(ファンドの資産)から差し引かれ、証券会社・投資信託会社・受託銀行に支払われます。
信託報酬の運用会社・証券会社・受託銀行間での配分比率はファンドにより異なります。信託報酬は、純資産総額に対し一万分の○○という形で決まっており、配分比率とともに目論見書に記載されています。通常、純資産総額の1%前後ですが、ファンドにより異なります。信託報酬は、ファンドの純資産から日々差し引かれる費用ですので、ファンドの基準価額の推移に影響します。
信託報酬率の違いの影響
信託報酬率は、1%程度と小さなパーセントであっても、長期的には大きな差を生むことになります。
例えば、仮に毎年5%のリターンを上げた異なる信託報酬(0.50%、1.00%、1.50%)のファンドに各々100万円投資したとします。ファンドのリターンが同じ(ここでは5%)だった場合、信託報酬の違いにより、20年では、次のようにリターンに大きな影響が出てきます。ファンドを購入する際には、信託報酬などの費用を十分に理解することが大切です。ここでは、単純化のために、信託報酬を年1回一括で差し引いていますが、実際には、日々、365分の1ずつ信託財産から差し引かれます。
Aファンド | Bファンド | Cファンド | |
リターン(年平均) | 5% | 5% | 5% |
信託報酬 | 0.50% | 1.00% | 1.50% |
(単位:円) | (単位:円) | (単位:円) | |
1年 | 104.5 | 104.0 | 103.5 |
2年 | 109.2 | 108.2 | 107.1 |
3年 | 114.1 | 112.5 | 110.9 |
4年 | 119.3 | 117.0 | 114.8 |
5年 | 124.6 | 121.7 | 118.8 |
6年 | 130.2 | 126.5 | 122.9 |
7年 | 136.1 | 131.6 | 127.2 |
8年 | 142.2 | 136.9 | 131.7 |
9年 | 148.6 | 142.3 | 136.3 |
10年 | 155.3 | 148.0 | 141.1 |
11年 | 162.3 | 153.9 | 146.0 |
12年 | 169.6 | 160.1 | 151.1 |
13年 | 177.2 | 166.5 | 156.4 |
14年 | 185.2 | 173.2 | 161.9 |
15年 | 193.5 | 180.1 | 167.5 |
16年 | 202.2 | 187.3 | 173.4 |
17年 | 211.3 | 194.8 | 179.5 |
18年 | 220.8 | 202.6 | 185.7 |
19年 | 230.8 | 210.7 | 192.3 |
20年 | 241.2 | 219.1 | 199.0 |