商品ETFとは
商品ETFとは、金・銀などの金属、農産物、原油などのモノ(商品)を投資対象として、特定の商品価格や複数の商品価格から構成される指数に連動した運用を目指すETF(上場投資信託)のことです。
ETFは、株式や債券といった金融商品を投資対象とするものが一般的で多数を占めていましたが、近年、商品市場を対象とするETFが増加しつつあります。商品市場の価格変動は、金融市場の動きと相関性が低く、特に、インフレ(物価上昇)に対応できる投資手法として、資産の一部を商品市場に投資することが注目されているようです。
商品ETFの例
2017年10月現在、東京証券取引所には下記のETFを含め30本の商品ETFが上場しています。
ファンド名
|
連動対象
|
金価格連動型上場投資信託(1328) | 金 |
NEXT FUNDS日経・東商取白金指数連動型上場投信(1682) | 白金 |
ETFS 金上場投資信託(1672) | 金 |
ETFS 銀上場投資信託(1673) | 銀 |
ETFS 白金上場投資信託(1674) | 白金 |
ETFS 貴金属バスケット上場投資信託(1676) | 金、銀、白金、パラジウム |
ETFS 貴金属パラジウム上場投資信託(1675) | パラジウム |
WTI原油価格連動型上場投信(1671) | 原油 |
SPDR ゴールド・シェア 受益証券(1326) | 金 |
S&P GSCI商品指数Ⓡエネルギー&メタル・キャップド・コンポーネント35/20・THEAM・イージーUCITS・ETFクラスA米ドル建受益証券(1327) | 商品 |
One ETF 国内金先物(1683) | 金先物 |
ETFS 総合上場投資信託(1684) | 商品 |
ETFS エネルギー上場投資信託(1685) | エネルギー |
ETFS 産業用金属上場投資信託(1686) | 金属 |
ETFS 農産物上場投資信託(1687) | 農産物 |
ETFS 穀物上場投資信託(1688) | 穀物 |
ETFS 天然ガス上場投資信託(1689) | 天然ガス |
ETFS WTI原油上場投資信託(1690) | 原油 |
ETFS ガソリン上場投資信託(1692) | ガソリン |
ETFS アルミニウム上場投資信託(1692) | アルミニウム |
ETFS 銅上場投資信託(1693) | 銅 |
ETFS ニッケル上場投資信託(1694) | ニッケル |
ETFS 小麦上場投資信託(1695) | 小麦 |
ETFS とうもろこし上場投資信託(1696) | とうもろこし |
ETFS 大豆上場投資信託(1697) | 大豆 |
純金上場信託(現物国内保管型)(1540) | 金 |
純プラチナ上場信託(現物国内保管型)(1541) | 白金 |
純銀上場信託(現物国内保管型)(1542) | 銀 |
純パラジウム上場信託(現物国内保管型)(1543) | パラジウム |
NEXT FUNDS NOMURA原油インデックス連動型上場投信(1699) | 原油 |
商品ETFの魅力
これまで、個人投資家が商品投資を行なう場合、「貴金属(金、銀、プラチナなど)の積立投資」や「商品ファンド」、それに「先物取引業者を通じた先物取引による売買」などが一般的でしたが、ETFは「上場市場が開いている間、いつでも時価で取引ができる市場性の高さ」、「取引・保有コストの安さ」、「小口からの投資が可能」といった点で、個人投資家に魅力的な選択肢を提供しています。
商品ETFのリスク
商品ETFは、連動の対象となる商品の価格が、世界中の様々な要因により変動し、時には戦争や天候など、突発的な理由で大きく動くことがあります。そのため、商品ETFの価格もそれに連動して急変することがあります。また、東京証券取引所に上場している商品ETFは、相対的に売買高が小さく、買いたくても買いたい値段で買えなかったり、売りたくても取引が成立しないという流動性リスクを抱えている傾向にあります。実際に、毎日取引が成立せず、値付日数が極めて少ない商品ETFも多く見られます。