メガキャップとは?
メガキャップとは、株式のうち時価総額が極めて大きい銘柄のことで、超大型株ともいいます。英語ではmega capと記載されますが、これはmega-capitalization stockの略称です。megaは「非常に大きな」という意味で、capitalizationは「時価総額」を意味します。
日本における規模による株式の定義
日本では、大型株、中型株、小型株の定義は、一般に東京証券取引所が定めているものが使われています。東京証券取引所では、時価総額だけでなく、流動性も加味して、大型株、中型株、小型株を次のように定義しています。なお、東京証券取引所では「超大型株」という定義はありません。
大型株 | 東京証券取引所第一部銘柄の中から、時価総額と流動性が高い、上位100銘柄(TOPIX100指数の算出対象)。 |
中型株 | 大型株に次いで時価総額と流動性が高い、上位400銘柄。 |
小型株 | 大型株・中型株に含まれない全銘柄(TOPIX Smallの算出対象)。 |
米国におけるメガキャップの定義
米国では、一般的には、メガキャップは時価総額1,000億ドル(約10兆円)以上の銘柄を指しますが、定義は株価指数を算出する企業や運用会社などにより異なります。代表的なメガキャップ指数に、CRSP US メガキャップ・インデックスとS&P100指数があります。
CRSP US メガキャップ・インデックス
「CRSP US メガキャップ・インデックス(CRSP U.S. Mega Cap Index)」は、米国株式市場のメガキャップ指数の一つでCenter for Research in Security Prices(CRSP)が算出・公表しています。同社では、米国株式市場において時価総額上位70%に入る銘柄をメガキャップと呼んでいます。同指数は、投資可能な米国株式の中で、時価総額上位70%の銘柄の値動きを示す株価指数です。具体的な時価総額の規模についての定義はありません。
2016年5月末現在、CRSP US メガキャップ・インデックスは、289銘柄で構成されており、上位10位銘柄と構成比率は次の通りです。日本でもよく知られる世界的大企業が名を連ねていて、上位10位銘柄で指数全体の約20%を占めています。
銘柄コード | 銘柄名 |
2016-5-31 の構成比率 |
|
1位 | AAPL | アップル | 3.3% |
2位 | MSFT | マイクロソフト | 2.5% |
3位 | XOM | エクソンモービル | 2.3% |
4位 | JNJ | ジョンソン・アンド・ジョンソン | 1.9% |
5位 | GE | ゼネラル・エレクトリック | 1.8% |
6位 | AMZN | アマゾン | 1.7% |
7位 | FB | フェイスブック | 1.6% |
8位 | T | AT&T | 1.52% |
9位 | JPM | JPモルガン・チェース | 1.51% |
10位 | WFC | WELLS FARGO & CO NEW COM | 1.46% |
マネックス証券や楽天証券などが取り扱う外国籍ETFの一つ「バンガード・米国メガキャップETF(MGC)」は、米国株式市場の超大型株に分散投資を行い、前述のCRSP USメガキャップ・インデックスへの連動を目指します。
S&P100指数
また、S&P100指数も米国株式市場のメガキャップ指数の一つです。S&P100指数は、米国株式市場全体の約75%を占める500の大型株で構成されるS&P500の中でも、特に大 型で安定しており、上場オプションを有する上位100社の銘柄で構成されている株価指数です。スタンダード・アンド・プアーズ社(S&P社)が算出・公表しています。東京証券取引所に上場している「iシェアーズ 米国超大型株ETF(S&P100)」(銘柄コード:1587)は、この「S&P100」指数への連動を目指す ETF(上場投資信託)です。
メガキャップETFの例
この他に、次のような外国籍ETFは一般にメガキャップETFと呼ばれています。
- SPDR Dow Jones Industrial Average ETF(DIA)
- iShares S&P 100 ETF(OEF)
- SPDR Euro STOXX 50 ETF
- Vanguard Mega Cap Growth ETF(MGK)
- iShares Global 100 ETF(IOO)
- Vanguard Mega Cap Value ETF(MGV)
- iShares India 50 ETF
- Ultra Dow30 ETF