ETFの値付日数
ETF(上場投資信託)の値付日数とは、取引所において各ETFの取引が成立した日数のことです。ETFは取引所が開いている時間であれば、機動的に売買ができる商品であるとされていますが、実際には、取引があまり行われておらず、取引が全く成立しない日があるETFもあります。多くのETFにおいて、毎日必ず値が付く(取引が成立する)とは限らないのが現状です。ETFの多くには流動性リスクがあるということです。
この問題を解決するために、東京証券取引所では、2018年にマーケットメイク制度を導入しましたが、2020年3月現在、その効果が十分に現れているとは言えない状況が続いています。
値付日数の例
例えば、2017年2月の東京証券取引所の立会日数(取引所が開いていた日数)は20日ですが、上場している205本のETFのうち、毎日値が付いたのは122本だけでした。値付日数が半分(10日)以下のファンドが40本もありました。なお、値付日数は毎月変化します。最新の値付日数は東京証券取引所の月間相場表などでご確認下さい。
値付日数 | 0日 | 2日 | 3日 | 4日 | 5日 | 6日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 |
ファンド数 | 1 | 3 | 5 | 4 | 2 | 5 | 1 | 4 | 8 | 7 |
値付日数 | 11日 | 12日 | 13日 | 14日 | 15日 | 16日 | 17日 | 18日 | 19日 | 20日 |
ファンド数 | 4 | 3 | 9 | 3 | 4 | 3 | 6 | 2 | 9 | 122 |
(データ出所:東京証券取引所 ETF・ETN月間相場表より投信資料館作成)
(データ出所: 東京証券取引所 ETF・ETN月間相場表 2017年2月)
値付日数が少ないETFのリスク
値付日数が少ないETFの場合、売買したくても売買が成立しない、売買したい価格での取引ができない、市場価格と基準価額が乖離し易いという流動性リスクや問題が生じます。ETFを購入する前に、値付日数、売買口数、売買金額などを確認しておくことが大切です。これらの情報は、東京証券取引所が公表しているETF・ETN月間相場表で確認することができます。