株式型・グローバル型アジア・オセアニア地域型とは
外国籍の投資信託のうち、株式を中心に運用するファンドを「株式型」ファンドと呼びますが、この中で、特定の地域に的を絞って投資するファンドを「地域別型」ファンドと呼びます。更に、この地域別型ファンドの中で、アジア・オセアニア地域を主な投資対象としているファンドを日本証券業協会では「アジア・オセアニア地域型」ファンドと定義・分類しています。
外国籍投資信託
- 株式型
- グローバル型
- 地域別型
- 欧州アフリカ地域型
- アジア・オセアニア地域型
- 米州地域型
- 日本型
- 債券型
- その他
(債券型とその他の中分類等は省略してあります。)
多彩なアジア・オセアニア型ファンド
アジア・オセアニア地域型ファンドには、「日興ABアジア・バリューファンド クラスA(円建)」のようにアジア・オセアニア地域全体、あるいはアジア全体に分散投資するファンドもあれば、「フィデリティ・ワールドファンド・インド・フォーカスファンド」のように特定の一カ国を投資対象としているファンドもあります。特定の一カ国に集中するファンドの方が、アジア地域全体に投資するファンドよりもリスクは大きい傾向にあります。
異なる通貨
アジア・オセアニア地域型ファンドには、ドル建て、オーストラリアドル建て、円建てのファンドがあります。
アジアに投資するファンドでは、ドル建てのファンドであっても、株式や債券を購入する際にはアジアの現地通貨で行われることになりますので、日本の投資家にとっては、円からドル、ドルから現地通貨という二重の為替リスクが伴うことになります。
アジアの通貨市場や株式市場は先進国の市場と比較して流動性が低く、更に、政治的な不安要因からの影響も受け易く、米ドルやユーロ以上に変動が大きくなる傾向にあるため、為替リスクも一般に高くなります。
実際、1997年のアジア通貨危機の際には、アジア通貨のほとんどが大暴落し、アジア地域に投資していた投資信託の多くが、資金を引き上げることができなくなったりするなどの影響を受け、その結果、早期償還に追いやられたファンドも少なくありませんでした。
日本で販売されているアジア・オセアニア地域型に分類される外国籍投資信託(2020年1月現在)
設立年 | ファンド名 | 代行協会員 | 投資顧問会社 | 設定国 |
1997 | UBS(Lux) エクイティ・ファンド・グレーター・チャイナ | UBS | UBSグローバル・アセット・マネジメント(シンガポール)リミテッド(シンガポール) | ルクセンブルグ |
2000 | UBS(Lux) エクイティ・ファンド -アジア・コンサンプション | UBS | UBSグローバル・アセット・マネジメント(シンガポール)リミテッド(シンガポール) | ルクセンブルグ |
2002 | JA-VPチャイナ・ニュー・センチュリー・ファンド | 藍澤 | バリュー・パートナーズ・リミテッド | ケイマン諸島 |
2004 | ケープ・チャイナ・ファンド | タワー投資顧問 | ケープ・アセット・マネジメント・リミテッド | ケイマン諸島 |
2004 | シュローダー・セレクション ニューマーケット・シリーズ グレーター・チャイナ・エクイティ クラスA(円) | SMBC日興 | シュローダー・インベストメント・マネージメント・リミテッド | ルクセンブルグ |
2004 | シュローダー・セレクション ニューマーケット・シリーズ グレーター・チャイナ・エクイティ クラスA(米ドル) | SMBC日興 | シュローダー・インベストメント・マネージメント・リミテッド | ルクセンブルグ |
2004 | シュローダー・セレクション ニューマーケット・シリーズ グレーター・チャイナ・エクイティ クラスB(円) | SMBC日興 | シュローダー・インベストメント・マネージメント・リミテッド | ルクセンブルグ |
2004 | シュローダー・セレクション ニューマーケット・シリーズ グレーター・チャイナ・エクイティ クラスB(米ドル) | SMBC日興 | シュローダー・インベストメント・マネージメント・リミテッド | ルクセンブルグ |
2004 | バークレイズ・マルチマネージャー・ファンド・パブリック・リミテッド・カンパニー−グローバル・アクセスアジア・パシフィック(除く日本)・ファンド クラスB(無分配型)米ドル建 | SMBC日興 | バークレイズ・インベストメント・ソリュ-ションズ・リミテッド | アイルランド |
2005 | FC Tトラスト-海通-アイザワ 好配当利回り中国株ファンド | 藍澤 | 海通国際アセットマネジメント | ケイマン諸島 |
2005 | フィデリティ・ワールド・ファンド・インド・フォーカスファンド | フィデリティ | FIL・インベストメント・マネジメント(ルクセンブルグ)エス・エイ | ルクセンブルグ |
2005 | 日興フィデリティ・グローバル・セレクション−インド・アドバンテージ・ファンド A | SMBC日興 | FIL・インベストメント・マネジメント(ルクセンブルグ)エス・エイ | ルクセンブルグ |
2005 | 日興フィデリティ・グローバル・セレクション−インド・アドバンテージ・ファンド B | SMBC日興 | FIL・インベストメント・マネジメント(ルクセンブルグ)エス・エイ | ルクセンブルグ |
2006 | FCグローバルベトナムファンド | 藍澤 | キャピタル・アセット・マネジメント | ケイマン諸島 |
2007 | FC Tトラスト-海通-アイザワ 中国ナンバーワンファンド | 藍澤 | 海通国際アセットマネジメント | ケイマン諸島 |
2007 | フィリップーアイザワトラストタイファンド | 藍澤 | フィリップ・キャピタル・マネジメント | ケイマン諸島 |
2007 | プレシャス・トラスト・ベトナム・インフラストラクチャー・ファンド | エース | ムーア・マネジメント(バーミューダ)リミテッド | ケイマン諸島 |
2008 | ニュースFPTキャピタルトラスト ベトナム バランス ファンド | ニュース | FPTファンド マネジメント ジョイント ストック カンパニー | ケイマン諸島 |
2009 | 日興ABアジア・バリューファンド クラスA(米ドル建) | SMBC日興 | アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー | ルクセンブルグ |
2012 | 日興ABアジア・バリューファンド クラスA(円建) | SMBC日興 | アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー | ルクセンブルグ |
2012 | 日興ABアジア・バリューファンド クラスB(円建) | SMBC日興 | アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー | ルクセンブルグ |
2015 | バークレイズ・マルチマネージャー・ファンド・パブリック・リミテッド・カンパニー – グローバル・アクセスアジア・パシフィック(除く日本)・ファンド クラスB(無分配型)米ドル建 | SMBC日興 | バークレイズ・インベストメント・ソリュ-ションズ・リミテッド | アイルランド |
2016 | オフショア・ストラテジー・ファンドー オーストラリア高配当株ファンド 豪ドルクラス | SMBC日興 | レッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社 | ケイマン諸島 |
2016 | クレディ・スイス・ユニバーサル・トラスト(ケイマン)Ⅲ−オーストラリア・リート・ファンド 豪ドル投資コース | クレディ・スイス | クレディ・スイス・マネジメント(ケイマン)リミテッド | ケイマン諸島 |
2016 | クレディ・スイス・ユニバーサル・トラスト(ケイマン)Ⅲ−オーストラリア・リート・ファンド 日本円投資コース | クレディ・スイス | クレディ・スイス・マネジメント(ケイマン)リミテッド | ケイマン諸島 |
2016 | クレディ・スイス・ユニバーサル・トラスト(ケイマン)Ⅲ−オーストラリア・リート・プラス 豪ドル投資コース | クレディ・スイス | クレディ・スイス・マネジメント(ケイマン)リミテッド | ケイマン諸島 |
2016 | クレディ・スイス・ユニバーサル・トラスト(ケイマン)Ⅲ−オーストラリア・リート・プラス 日本円投資コース | クレディ・スイス | クレディ・スイス・マネジメント(ケイマン)リミテッド | ケイマン諸島 |