債券に投資する投資信託の目的
どのような投資信託においても、究極的な目的は、信託財産を成長させること、簡単にいえば、「資産を増やすこと」につきますが、その目的を利益の源泉という点に着目して考えると、「利子収入の獲得」と「値上がり益の獲得」とに分けられるでしょう。
利子収入の獲得
債券から発生する利子収入のことを「インカムゲイン」とも言いますが、まず、この利子を得ようとすることが債券ファンド、また債券投資の目的の大きな柱です。
値上がり益の獲得
一方で、債券は、市場などを通じて、満期前においても、時価で取引が行なわれており、金利の変動などの要因によって、債券価格は日々刻々と変動しています。そこで、単に利子を受け取るだけでなく、このような債券価格の変動を利用して、値上がりによる売買差益(「キャピタル・ゲイン」)を得ようとすることがもう一つの目的として存在します。
どちらを重視するか
これらは、どちらか一方を選択してどちらかを捨てるといった関係にあるものではないので、実際問題としては、「利子収入を狙う」、「値上がり益を狙う」という二つの目的について、どちらにどれだけのウエイトを置くのかということが重要になります。
債券ファンドの運用成績は、この投資目的のみによって左右されるものではありませんが、一般的な傾向としては、「利子収入を狙う」タイプのファンドのほうが価格変動が小さく、「値上がり益」を狙うタイプのファンドのほうが、価格変動が大きい傾向があります。
投資目的については、目論見書にも記載がありますので、投資にあたっては、必ずチェックして理解することが重要です。