投資信託のリバランス運用とは、ファンドの資産配分が当初意図した配分比率から変化した場合に、それを一定の構成比率に維持するために調整しながら運用する方法です。
例えば、債券を40%、株式を50%、現金を10%という配分で運用を行なうと決めた投資信託の場合、株式市場が好調で、債券市場が下落した場合に、債券比率が35%、株式比率が55%、現金は変わらず10%になっていたとしましょう。リバランス運用のファンドでは、この比率を、当初の債券40%、株式50%という比率に戻すために、株式を売却し、あるいは債券を追加購入するといった調整が行われます。
ファンドの運用に使われるリバランス運用で多いのが、変率リバランス運用と呼ばれるものです。ファンドの設定時に、ファンドの資金をさまざまな株式銘柄等に投資したあと、個別の銘柄の変動に応じて、一定期間ごとに配分比率(どの銘柄にどれくらい投資するという割合)の調整を行います。その調整の方法が、組入れた銘柄全体の平均値動きに比べて、より値上りした銘柄の株式を一部売却して、その配分比率を下げ、一方、より値下がりした銘柄の株式を買いまして、その配分比率を引き上げる方法を変率リバランス運用といいます。
また、リバランス運用には、等金額リバランスと呼ばれるシステムもあります。これはファンドの設定当初には、各銘柄が等金額となるように投資配分を行い、その後株価の値動きによって変化した投資配分を、再び等金額になるように調整(リバランス)する方法です。