TAA運用とは?


投資信託の運用においてTAAとは、Tactical Asset Allocation(タクティカル・アセット・アロケーション=戦術的資産配分)の略称で、リスクとリターンの関係を分析することにより代表的な3つの資産(株式、債券、短期金融資産)の最適な組入れ比率を、一定の運用ルールのもとで機動的に変更することにより、運用成果の向上をめざす運用手法です。

リスクとリターンの関係の分析には、運用会社が独自に開発した数量モデルや専門の会社が開発した数量モデルが使われています。この数量モデルに、過去の経済や証券市場についてのデータをインプットして、株式・債券・短期金融資産の中でどれが割安かを判断し、割安な資産への投資を増やすという投資方法です。

例えば、あるファンドにおいて株式50%、債券40%、短期金融資産10%という配分で運用していたものの、経済状況が変化したために、株式市場が債券市場と比較してこれまで以上に割安であると判断された場合に、株式への投資割合を60%に引き上げ、債券への投資割合を30%に引き下げるという具合です。もちろん、どのくらいの割合で変更するか、どのタイミングで変更するかといった判断は状況やモデルによって全て異なります。