クーリング・オフとは?
クーリング・オフは、消費者が訪問販売や電話勧誘販売などで契約したり、マルチ商法(連鎖販売契約)などで契約したりした場合に、一定期間であれば無条件で、一方的に契約を解除できる制度のことです。特定商取引に関する法律で定められています。
金融商品についてのクーリング・オフの扱い
投資信託、株式、債券などの金融商品・取引については、クーリング・オフの対象ではありません。
特定商品取引に関する法律では、金融商品取引法に基づいて金融商品取引業者や金融商品仲介業者及び登録金融機関が行う有価証券の販売、市場デリバティブ取引などはクーリングオフの適用除外とされています。たとえ、電話で勧誘されて投資したとしても、クーリング・オフの対象にはなりません。
金融商品取引法にも、クーリング・オフの規定がありますが、対象は投資顧問契約だけです。(2018年9月末現在)
金融商品取引法(第37条の6の規定)では次のように定められています。
(書面による解除)
第三十七条の六 金融商品取引業者等と金融商品取引契約(当該金融商品取引契約の内容その他の事情を勘案して政令で定めるものに限る。)を締結した顧客は、内閣府令で定める場合を除き、第三十七条の四第一項の書面(契約締結時等の書面)を受領した日から起算して政令で定める日数を経過するまでの間、書面により当該金融商品取引契約の解除を行うことができる。
ここでいう政令は、金融商品取引法施行令のことで、顧客が解除できる契約は次のように投資顧問契約に限定されています。
(顧客が解除を行うことができる契約等)
第十六条の三 法第三十七条の六第一項に規定する政令で定めるものは、投資顧問契約とする。
2 法第三十七条の六第一項に規定する政令で定める日数は、十日とする。
投資信託はクーリングオフ制度の対象ではありませんので、購入前には慎重に検討することが大切です。なお、投資信託の購入に関する苦情相談の窓口は「特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター」(FINMAC)となります。