利回り曲線とは
利回り曲線は、イールド・カーブ(yield curve)などともよばれるもので、債券の利回り(金利)と満期までの期間をそれぞれグラフの縦軸と横軸にとり、それぞれの債券の条件があてはまる場所に点描して、描き出される曲線のことを指します。なお、イールド(yield)は利回り、カーブ(curve)は曲線を意味しています。
【イールド・カーブのイメージ】
イールド・カーブの形状
このイールド・カーブの形状については、右上がりの曲線を特に「順イールド」、右下がりの曲線を「逆イールド」と呼び、それぞれ区別されています。
その理由は、イールド・カーブの形状は、市場参加者の将来の金利動向についての予測の変化によって強く影響を受けるからです。
イールド・カーブは、通常は、緩やかな右上がりの曲線をしている(=期間の短い債券の方が利回りが低い)ことが一般的ですが、市場参加者が金利の低下を予測している局面では、このイールド・カーブがフラット(平ら)になったり、逆イールドに(期間の長い債券のほうが利回りが低く)なる現象が見られます。
一方、市場参加者の間で金利の上昇が予測されている局面では、イールド・カーブは、より急な右上がりの曲線に変化します。
したがって、債券投資にあたっては、このイールド・カーブの形状についての分析・考察結果をひとつの投資判断の材料として利用する場合が多く見られます。