オープンエンド型とクローズドエンド型の違い
投資信託にはオープンエンド型と呼ばれるものと、不動産投資信託(リート)のようにクローズドエンド型のものがあります。この二つのファンドの違いは、「解約(換金)の取り扱い」にあります。
オープンエンド型のファンドでは、受益者(投資家)は、販売会社を通じて、原則としていつでもファンドの一部または全部の解約を求めることができます。一方、クローズドエンド型のファンドでは、証券取引所に上場されているファンドの場合、取引所を通じて売却することができますが、原則としては、中途解約ができません。
このような解約に対する対応の違いから、オープンエンド型のファンドでは、一時的に解約が急増した場合など、投資方針に沿ったファンドの運営が困難になる恐れがありますが、クローズドエンド型のファンドでは、解約による資産の急減などの影響を受けずに、安定的な運用が可能であるということが利点としてあげられています。そのため、短期間での売買に不向きな不動産を対象として投資する不動産投資信託では、このクローズドエンド型の仕組みを活用しています。
取引所に上場しているクローズドエンド型
クローズドエンド型は、投資家にとっては、基本的には中途で解約することはできない商品ということになりますが、不動産投資信託のように証券取引所に上場されているクローズドエンド型ファンドについては、取引所において売買されていますので、取引所を通じ受益証券(または、投資口)を売却することで、換金することができるようになっています。
ただし、証券取引所での売却にあたっては、価格は、売り手と買い手の需給によって決定されるため、オープンエンド型ファンドのように純資産価額での換金が保証されているわけではありませんし、場合によっては、取引が成立せず、換金できない可能性もあることには注意が必要です。