データセンター・リート
データセンター・リート(data center reit)は、データセンターに的を絞って投資するリート(不動産投資信託)のことです。日本では、2020年5月末現在、産業ファンド投資法人(銘柄コード:3249)のように、データセンターを投資対象の一つとしているリートはありますが、データセンターに特化したリートは上場していません。
データセンターは、企業などがデータを安全に保管するための施設のことで、インターネット用のサーバや企業の業務用のサーバ、固定・携帯・IP電話などの通信機器や様々なIT装置等が保管・運用されています。データセンターでは、これらの保管・運用に必要な場所、設備、電力、空調、セキュリティなどを提供しています。
社会のデジタル化・クラウド化が世界中で急速かつ広範に進む中、データセンターの利用は年々増加しています。総務省のまとめた「令和元年版情報通信白書」によると、データセンターは、コンテンツ配信やクラウドサービス等の基盤であり、これらのサービスの市場規模が拡大しているのに伴い、世界のデータセンターの市場規模も年10%程度のペースで拡大しているということです。また、コロナウィルスの影響によるリモートワークの増加やそれに伴うクラウドの活用の増加などがデータセンターの利用をさらに押し上げると推測されます。
米国のデータセンター・リート
米国では次の5本のデータセンター・リートが上場しています(2020年5月末現在)。
リート名 | 上場市場 | ティッカーコード及び最新株価へのリンク |
QTS Realty Trust, Inc. | NYSE | QTS https://www.nyse.com/quote/XNYS:QTS |
Equinix, Inc. | Nasdaq | EQIX https://www.nasdaq.com/market-activity/stocks/eqix |
Digital Realty | NYSE | DLR https://www.nyse.com/quote/XNYS:DLR |
CyrusOne Inc. | Nasdaq | CONE https://www.nasdaq.com/market-activity/stocks/cone |
CoreSite Realty Corporation | NYSE | COR https://www.nyse.com/quote/XNYS:COR |
米国のデータセンター・リート全体のトータル・リターンの推移は次の通りです。