FFOとは
FFO(Funds From Operation)とは、不動産投資信託が賃料収入からどれだけのキャッシュフロー(現金収入)を得ているかを示す数値で、不動産投資信託の収益力を示すといわれています。
ファンドのFFOを算出するには、ファンドの最終利益から資産の売却によって得られた利益を除き、減価償却費(支出を実際には行わず、資産の劣化などに備えて、会計上、計上された費用)を加えます。
1口あたりのFFOが投資口の価格の何倍であるかを示すのがFFO倍率であり、この値が小さいほど、ファンドの収益力に比べて、価格が割安であることを示すといわれています。
FFO倍率=投資口価格÷(年換算 1口当たりFFO(当期純利益+減価償却費±不動産売却損益)
FFOの具体例
FFOを具体的に見てみましょう。
例えば、オリックス不動産投資法人の場合、2007年8月期の最終利益が32.84億円で、ここから資産売却から得た利益(0円)を引くと32.84億円。これに減価償却費16.42億円を加えると49.26億円です。投資口数が225,372口ですから、1口あたりのFFOは21,857円となります。2008月2月20日現在の価格が602,000円ですから、FFO倍率は27.5倍ということになります。
FFOの計算に必要な数字は各投資法人がホームページなどで公表している決算短信などに記載されています。また、1口当たりFFOを公表している投資法人もありますので、不動産投資信託を購入する前に、この数値を比較してみるとよいでしょう。
ただし、不動産投資信託の決算は半年ごととなっており、投資法人によっては、FFOやFFO倍率を年換算したものを公表しているところもあります。比較する際には、同じ期間の数値で比較することが必要です。