ローン・トゥ・バリュー・レシオとは?


ローン・トゥ・バリュー・レシオとは

ローン・トゥ・バリュー・レシオ(Loan To Value Ratio=LTV)とは不動産投資信託の総資産に占める負債の割合のことで、不動産投資信託の投資尺度として利用されています。

負債には有利子負債の残高、投資法人が発行した債券の発行残高、敷金や保証金が含まれます。

不動産投資信託の基本

 

ローン・トゥ・バリュー・レシオの例

例えば、総資産が500億円の不動産投資信託において負債の合計が250億円であれば、LTVは50%ということになります。この値が大きいということは、ファンドが債券の発行や借入れ等、より大きな負債を利用して運用されていることを示しています。したがって、 一般的には、この値が高いほど、よりリスクの高い投資対象であると考えられています。

しかし、不動産投資法人は、無制限に借入れを増やすわけではありません。不動産投資法人の資産総額に対して借入額及び投資法人債発行額の残高が占める割合の上限については、資産運用会社が運用資産の中長期運用方針や年度運用計画の中で定めており、各投資法人が発行している有価証券報告書などの開示資料の財務方針のセクションに記載されています。

一般に、ローン・トゥ・バリュー・レシオの上限の目処を60%程度としているファンドが多いようです。不動産証券化協会のデータによると、2017年9月末の不動産投資信託全体の平均は44.4%で、40%以上45%未満が20法人、45%以上50%未満が20法人と最も多くなっています。

なお、LTVは、不動産投資信託だけでなく、SPCを利用した不動産証券化商品などを含む不動産投資において重要視されている投資尺度の一つです。