REITのメリットとは?


REIT不動産投資信託)は、投資家から集めた資金等でオフィスビル、商業施設、マンション、物流施設、ヘルスケア施設などの不動産を購入し、その賃貸収入からの利益や売買益を投資家に分配する仕組みの投資信託ですが、投資家にとって次のメリットがあると考えられています。

少額で不動産投資ができる

REITは、1口数万円から数十万円で購入することができます。2023年10月末現在、58のREITが東京証券取引所に上場しており、その平均単価は約210,000円です。最も価格の低いREITは1口45,650円、最も価格の高いREITは661,000円です。

REIT(不動産投資信託)の投資口価格の分布

 

定期的に高い分配金を受け取ることができる

REITは収益の90%以上を分配するなどの条件を満たす事で、法人税が免除されています。そのため、投資家はREITが得る不動産からの収益のほとんどを分配金として受け取ることができます。分配は年1回、あるいは年2回実施されます。分配金利回りはREITにより異なりますが、2023年10月現在、年3%〜5%程度の分配金利回りが提供されています。

2023年10月現在のREITの分配金利回り

コード 銘柄名(投資法人名) 利回り
8951 日本ビルファンド投資法人 3.81%
8952 ジャパンリアルエステイト投資法人 4.13%
8953 日本都市ファンド投資法人 4.68%
8954 オリックス不動産投資法人 4.31%
8955 日本プライムリアルティ投資法人 4.33%
8956 NTT都市開発リート投資法人 4.67%
8957 東急リアル・エステート投資法人 4.19%
8958 グローバル・ワン不動産投資法人 5.26%
8960 ユナイテッド・アーバン投資法人 4.44%
8961 森トラストリート投資法人 4.55%
8963 インヴィンシブル投資法人 4.98%
8964 フロンティア不動産投資法人 4.70%
8966 平和不動産リート投資法人 4.53%
8967 日本ロジスティクスファンド投資法人 3.73%
8968 福岡リート投資法人 4.54%
8972 KDX不動産投資法人 4.92%
8975 いちごオフィスリート投資法人 4.98%
8976 大和証券オフィス投資法人 4.15%
8977 阪急阪神リート投資法人 4.11%
8979 スターツプロシード投資法人 4.43%
8984 大和ハウスリート投資法人 4.20%
8985 ジャパン・ホテル・リート投資法人 3.90%
8986 大和証券リビング投資法人 4.00%
8987 ジャパンエクセレント投資法人 4.09%
3226 日本アコモデーションファンド投資法人 3.59%
3234 森ヒルズリート投資法人 4.35%
3249 産業ファンド投資法人 4.80%
3269 アドバンス・レジデンス投資法人 3.59%
3279 アクティビア・プロパティーズ投資法人 4.57%
3281 GLP投資法人 4.05%
3282 コンフォリア・レジデンシャル投資法人 3.59%
3283 日本プロロジスリート投資法人 3.77%
3287 星野リゾート・リート投資法人 2.85%
3290 Oneリート投資法人 5.05%
3292 イオンリート投資法人 4.63%
3295 ヒューリックリート投資法人 4.56%
3296 日本リート投資法人 4.79%
3451 トーセイ・リート投資法人 5.30%
3309 積水ハウス・リート投資法人 4.62%
3455 ヘルスケア&メディカル投資法人 4.57%
3459 サムティ・レジデンシャル投資法人 4.67%
3462 野村不動産マスターファンド投資法人 4.03%
3463 いちごホテルリート投資法人 4.73%
3466 ラサールロジポート投資法人 4.93%
3468 スターアジア不動産投資法人 5.32%
3470 マリモ地方創生リート投資法人 5.16%
3471 三井不動産ロジスティクスパーク投資法人 3.92%
3472 大江戸温泉リート投資法人 4.52%
3476 投資法人みらい 5.09%
3481 三菱地所物流リート投資法人 4.23%
3487 CREロジスティクスファンド投資法人 4.68%
3488 ザイマックス・リート投資法人 5.40%
3492 タカラレーベン不動産投資法人 5.42%
3493 アドバンス・ロジスティクス投資法人 4.60%
2971 エスコンジャパンリート投資法人 5.24%
2972 サンケイリアルエステート投資法人 4.58%
2979 SOSiLA物流リート投資法人 4.58%
2989 東海道リート投資法人 5.19%

(出所:東京証券取引所REITレポート2023年10月版)

 

複数の不動産に分散投資できる

REITは複数の不動産に分散投資されています。一つのREITに投資するだけでも複数の不動産に分散投資するのと同じ効果を得られます。また、REITには、オフィスビル、住宅用不動産、物流施設に投資するタイプなど多様なREITがあり、複数の異なるタイプのREITに投資することで、少額でも不動産市場への投資リスクを分散し、不動産ポートフォリオの安定性を向上させることができます。

流動性が高い

REITは証券取引所で取引されるため、比較的高い流動性があります。投資家は取引所が開いている時間であればいつでもREITを売買することができるため、不動産に直接投資することに比べて柔軟に投資を行うことができます。

 

専門家が管理している

REITはプロの管理会社によって運営されます。これにより、不動産の選定、取得、管理、貸し付けなどの専門知識と経験を持つ専門家が投資を管理し、投資家に代わって最適なパフォーマンスを追求します。

これらのメリットにより、REITは不動産への投資を容易にし、投資家に安定した収益と多様化されたポートフォリオを提供することが期待されます。ただし、投資はリスクを伴うため、REITに投資する際は慎重な検討とリスク管理が必要です。→REIT(不動産投資信託)のリスクについて

東京証券取引所に上場しているREITの一覧