タワーリート
TOWER REIT(タワーリート)とは、携帯電話の基地局に投資する不動産投資信託(リート)のことです。携帯電話の中継塔のことを英語でcell tower(セル・タワー)ということから、中継塔を含む基地局に投資するリートをタワーリートやセルタワーリートと呼びます。
中継基地局の需要は、携帯電話とワイヤレス通信の利用者数の増加、高速化、大容量化、第5世代移動通信システム(5G)の普及などに伴い、世界規模で伸びています。2019年9月にOr " class="glossaryLink ">bisresearch社が発表したレポート「Telecom Towers Market-Growth, Trends and Forecast (2019-2024)」によると、基地局市場は2019年から2024年の間に年平均4.56%で成長すると予想されています。
日本国内では、一般的には基地局の建設から運用までをソフトバンクやドコモなどの携帯電話会社が担っていますが、海外では、携帯電話会社が基地局を保有するケースと基地局の建設地の確保、基地局の建設、運用、保守などの基地局事業(タワー事業)は専門のタワー事業者が担い、それを通信事業者にリースするケースがあります。また、複数通信事業者による基地局の共同利用も行われています。このタワー事業者がリートとして取引所に上場したのがタワーリートです。
タワーリートの例
日本には2020年9月現在、タワーリートはありませんが、米国では次の3本のタワーリートがニューヨーク証券取引所に上場しています。これらのタワーリートは、米国のNAREIT(全米不動産投資信託協会)の商品分類では、「インフラストラクチャー」リートに分類されています。
- American Tower(AMT)
- https://www.nyse.com/quote/XNYS:AMT(最新価格)
- Crown Castle(CCI)
- https://www.nyse.com/quote/XNYS:CCI(最新価格)
- SBA Communications(SBAC)
- https://www.nyse.com/quote/XNGS:SBAC(最新価格)
タワーリートへの投資
2020年9月末現在、日本からは米国のリートを直接購入することはできませんが、タワーリートを組み入れている米国リートファンドや米国リートETFに投資することは可能です。なお、タワーリートの組入比率はファンドにより異なります。タワーリートの組み入れがない可能性もあります。最新の構成銘柄については、各ファンドの月報や運用報告書でご確認下さい。
米国リートファンドの例:
- ダイワ米国リート・プラス(年2回決算型)為替ヘッジあり
- ダイワ米国リート・プラス(年2回決算型)為替ヘッジなし
- 三菱UFJ米国リートF A<H>(毎月決算型)《アメリカンストリート》
- 明治安田米国リート・インカム・プレミアムF(毎月決算型)《スリーピース》
- 米国リート厳選F(毎月決算型)
- eMAXIS米国リートインデックス
米国リートETFの例:
- iシェアーズ米国リートETF