ドルコスト平均法とは
定期的(例えば1ヵ月に1度のように)に同じ投資信託を同じ金額だけ購入してゆくと、購入する投資信託の基準価額が高い時には少しだけ、基準価額が安い時にはより多くの投資信託を購入することになり、平均買付けコストを引き下げる効果があります。この投資方法をドルコスト平均法と呼びます。
ドルコスト平均法は、一度に全ての投資を行なうのではなく、一定金額ずつ積み増してゆくことで、時間の分散を図り、購入コストを下げるというリスク低減の方法です。
ドルコスト平均法の例
例えば、あるファンドの基準価額が次のように推移した場合を考えてみましょう。
月末基準価額の推移
|
|
1月
|
¥10000
|
2月
|
¥9500
|
3月
|
¥11000
|
4月
|
¥10500
|
5月
|
¥11500
|
6月
|
¥10500
|
7月
|
¥9500
|
8月
|
¥10500
|
9月
|
¥13000
|
10月
|
¥10000
|
11月
|
¥12500
|
12月
|
¥11500
|
一定金額を購入した場合
|
ここで、ドルコスト平均法に基づき、この投資信託(設定当初1口=1円)を毎月末に10,000円ずつ購入すると、購入口数は左のテーブルのようになります。
1年間の投資金額の合計は120,000円、購入口数の合計は111,799口です。つまり、10000口当たりの平均購入コストは10,734円になります。
|
一定口数を購入した場合
|
次に、毎月の購入金額を一定にするのではなく、購入口数を一定に投資するとどうなるかを考えてみましょう。ここでは、毎月末に同じ投資信託を10,000口を購入したとします。(左のテーブル)
この場合、1年間の投資金額は合計で130,000円。購入口数の合計は120,000口です。したがって、10,000口当たりの平均コストは10,833円です。
ドルコスト平均法に従って毎月1万円ずつ購入した場合の10,000口当たりの平均コストは10,734円ですから、定量購入法の平均コストの方が99円高くなります。
|
ドルコスト平均法は、投資信託の購入時だけでなく、株式の購入においても利用されています。また、確定拠出年金は、ドルコスト平均法と同じように、毎月一定の金額で投資信託などの金融商品を購入する仕組みになっています。