投資信託の商品分類表
投資信託の目論見書には「商品分類表」が記載されています。商品分類表は、その投資信託が、投資信託協会が定めた投資信託の商品分類のどの分類に該当しているかを示すものです。この商品分類表の項目の一つが「投資対象資産」です。投資信託がどの資産に投資しているか、収益の源泉はどの資産から得ているかを示すものです。この欄に「資産複合」と記載されているものがあります。これはどのような投資対象のことでしょうか。
資産複合とは
商品分類表では、投資信託の投資対象資産は、株式、債券、不動産投資信託(リート)、その他資産、資産複合の5種類から選択されています。
目論見書における投資対象資産の分類は5つ
- 株式
- 債券
- 不動産投資信託
- その他資産(株式、債券、不動産投資信託以外の資産)
- 資産複合
この「資産複合」とは、株式、債券、不動産投資信託(リート)、その他資産のうち、複数の資産を投資対象としているという意味です。
株式と債券を投資対象としているもの、債券と不動産投資信託を投資対象としているもの、株式とその他の資産、あるいはこれらすべてを投資対象としている場合に、投資対象資産は「資産複合」となります。一般にバランス型ファンドと呼ばれる株式や債券等に分散投資するタイプの投資信託において「資産複合」と記載されます。
この区分は投資信託協会による投資信託の分類指針に従って目論見書や投資信託の説明用資料に記載されるものです。どのような株式や債券を投資対象としているかという詳細については、「属性区分表」に記載されています。
投資対象資産の記載例
次のリストは2018年12月末現在において、資産規模が最も大きな投資信託上位10位のファンドです。それぞれの投資対象資産は目論見書に記載されているものです。
この中では、9位の「東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》」の投資対象資産が「資産複合」となっています。同ファンドは、国内の複数の資産(債券、株式、リート)に分散投資し、信託財産の着実な成長と安定した収益の確保を目指して運用を行うため、投資対象資産は「資産複合」となります。
順位 | ファンド名 | 投資対象資産(収益の源泉) |
1 | フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド | 債券 |
2 | フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) | 不動産投信 |
3 | 新光 US-REITオープン《ゼウス》 | 不動産投信 |
4 | ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) | 株式 |
5 | ひふみプラス | 株式 |
6 | ダイワファンドラップ 日本債券セレクト | 債券 |
7 | ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) | 不動産投信 |
8 | ラサール・グローバルREITファンド(毎月) | 不動産投信 |
9 | 東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》 | 資産複合 |
10 | グローバル・ソブリン・オープン(毎月) | 債券 |