政府機関債とは?


政府機関債とは

投資信託の投資対象の一つに政府機関債があります。政府機関債は、政府関係機関や特殊法人が発行する債券のことです。政府機関債は、政府保証があるものが多く、民間の発行する債券に比べて安全な投資対象であると考えられています。政府機関債の信用リスクは、格付機関により付与された格付で知ることができます。

米国の投資信託には、政府機関債に的を絞って投資するタイプの投資信託やETFがあります。そのようなファンドをagency bond fundやagency ETFと呼びます。

 

日本における政府機関債

日本では、政府機関債は、政府関係機関や特殊法人が特別な法律に基づいて発行する債券です。政府による保証があるものとないものがあります。前者を政府保証債、後者を非政府保証債とも呼びます。満期までの期間は2年から40年までのものがあります。非政府保証債のうち、公団や公庫などの特殊法人が公募形式で発行するものを財投機関債と呼びます。

2019年の政府保証債の発行体は次の通りです。

  • (株)日本政策金融公庫
  • (株)国際協力銀行
  • (独)国際協力機構
  • (独)日本高速道路保有・債務返済機構
  • (株)日本政策投資銀行
  • 預金保険機構
  • 銀行等保有株式取得機構
  • 原子力損害賠償・廃炉等支援機構
  • (株)民間資金等活用事業推進機構
  • (株)海外交通・都市開発事業支援機構
  • (一財)民間都市開発推進機構
  • 中部国際空港(株)
  • 地方公共団体金融機構

(出所:財務省

 

米国の政府機関債

米国の政府機関債には、連邦住宅抵当公庫(Fannie Mae)、連邦住宅金融抵当公庫(Freddie Mac)、 連邦住宅貸付銀行(the Federal Home Loan Banks)などの「GSE government sponsored enterprise」と呼ばれる政府支援機関が発行する債券と連邦政府機関が発行する債券があります。

 

上記の政府機関債の発行残高の推移には、連邦住宅抵当公庫、連邦住宅金融抵当公庫、連邦農業抵当公社連邦住宅貸付銀行連邦農業信用制度などが含まれています。なお、2004年年初からは. 民営化により米国奨学資金金庫(Sallie Mae)の数字は含まれていません。