利回り追求型ファンド
投資信託の説明書などにおいて、ファンドの分類として「利回り追求型」ファンド、あるいは「値上り益追及型」ファンドと記載されていることがあります。
この利回り追求型、値上がり益追求型といった分類は、投資信託協会が「広告等に関するガイドライン」などにおいて採用しているものです。投資信託協会の「広告等に関するガイドライン」では、次のような5分類を行なっています。
分類1: | 安定重視型 |
分類2: | 利回り追求型 |
分類3: | 値上がり益・利回り追求型 |
分類4: | 値上がり益追求型 |
分類5: | 積極値上がり益追求型 |
投信協会のホームページではそれぞれの分類について説明がつけられいます。例えば、分類2の利回り追求型は「利回り向上を目標として運用するファンドです。したがって、基準価額の変動が小さい性格のファンドです。」、分類4の値上がり益追求型は「値上がり益追求を目標として運用するファンドです。したがって基準価額の変動が大きい性格のファンドです。」と説明されています。
リスクとリターンの関係
この分類はリスクとリターンのトレードオフの考え方に基づいています。つまり、リスクが小さければ、期待されるリターンも小さく、より大きなリスクをとれば、期待されるリターンが大きいというものです。分類1は期待できるリターンが低い代わりにリスクも非常に低く、分類5は期待できるリターンが大きい一方、リスクも非常に大きいということです。
また、投資信託業界のディファクトスタンダードとして、国内の債券で運用するファンドは分類2、国内の株式で運用するファンドは分類4、という区分けになっています。ですから、「値上がり益追求型ファンド」の期待リターンや予想リスクは大体TOPIXインデックス、利回り追求型ファンドの方は、国債を目安に考えるのがよいでしょう。利回り追求・値上がり追求といった名前は、前者が債券、後者が株式のファンドを代表例とするところから来たものでしょうが、最近複雑なファンドも増えていますので、いまやあまり深い意味はないと言えるかもしれません。