ファンド・オブ・ファンズとは、どのようなファンドですか?


ファンド・オブ・ファンズとは

通常の投資信託は株式、国債社債、ローン、金融デリバティブなどに投資しますが、ファンド・オブ・ファンズは投資信託に投資します。

つまり、他の投資信託に投資する投資信託をファンド・オブ・ファンズ(fund of funds)と呼びます。

自社で運用している投資信託を投資対象とするファンド・オブ・ファンズもあれば、他の運用会社が運用する投資信託を投資対象とするファンド・オブ・ファンズもあります。

ファンド・オブ・ファンズのメリットは次の各点にあると言われています。

ファンド・オブ・ファンズ

 

1. 分散投資とリスク軽減

例えば、海外での代表的な例に、ヘッジファンドに投資するファンド・オブ・ファンズがあります。これは、高い運用力を持ったヘッジファンドに運用を任せると同時に、複数のヘッジファンドに分散投資し、ともすれば大きくなるヘッジファンドへの投資リスクを分散効果によって抑えることが可能となるためです。

 

2. コストの縮小

ファンド・オブ・ファンズそのものの純資産総額が小さくても、純資産総額が大きい他の投資信託に投資して、他の資金とまとめて運用されれば、規模のメリットにより取引手数料や維持費などが安く済みます。

 

3. 既存のファンドを活用した、運用の効率化

国内株式、国内債券、外国株式等、特定の資産や株式業種などに特化した自社で運用する既存の投資信託に投資することで、運用の効率化を図ることが可能です。 各ファンドへの資産配分はファンド・オブ・ファンズ側が決定し、銘柄選択は各ファンドが行なうことで、調査・分析等を共有することが可能となるためです。これはライフサイクルファンドなどにも生かされている特徴です。

 

ファンド・オブ・ファンズのデメリット

一方で、ファンド・オブ・ファンズにおいては、通常、ファンドの信託報酬に加えて、投資先のファンドの信託報酬も投資家の負担となりますので、合計した実質的な信託報酬率は、一般の投資信託と比較すると高い傾向にあります。この点をきちんと確認したうえで、ファンド・オブ・ファンズを選択するメリットとデメリットを理解しておきましょう。