ゲノムファンドとは
ゲノム関連の事業を行う企業の株式を主な投資対象としている投資信託を一般にゲノムファンドと呼びます。
ゲノムとは
2000年中頃に、ニュースや株式市場を賑わしたキーワードのひとつに「ゲノム」が挙げられます。
ゲノム(GENOME)とは、遺伝子情報を担う染色体の基本構造のことで、ゲノムの解読情報は「生命の設計図」とも呼ばれています。この解明により多くの病気の治療法開発が急速に進むと期待されています。長年にわたり多くの研究機関で人間のゲノム解読を研究してきましたが、現在、これほどまでにゲノムが話題となったののは、ヒトの全遺伝情報(ゲノム)の解読を進めていた公的国際プロジェクト「ヒトゲノム計画」の参加研究機関と、米ベンチャー企業セレーラ・ジェノミクス社がゲノム解読作業を完了したと発表したためです。この発表が、ホワイトハウスでクリントン大統領によって行われたことを見ても、どれほど世界規模で重要視されているかがわかります。
2000年9月にも、米国立衛生研究所(NIH=National Institute of Health)が、解読がほぼ完了した人間の遺伝情報(ヒトゲノム)を使い、病気などと関連が深いたんぱく質の構造を調べる国際共同研究計画に着手したと発表しました。(この発表はNIHのホームページ内のhttp://www.nih.gov/news/pr/sep2000/nigms-26.htmで読めます。)
ゲノム解読の影響
株式市場ではゲノム関連銘柄として主に米国のバイオ関連企業の株価が高騰しました。また、投資信託にも「ピクテ・バイオテック・ファンド(愛称:ゲノム)」(追加型株式投資信託/国際株式型一般型)のようにゲノム関連企業を投資対象とするものが設定されるなど、投資家の関心も高まりました。ヘルスケア関連のファンドの人気も、ゲムノへの関心を反映しているものとも考えられます。ただ、ゲムノを使った治療法や治療薬などの開発は未だ初期段階にあるものが多く、企業の業績に貢献するような商品化には今後更に時間がかかると予想されています。
なお、このように特定のテーマ・題材に的を絞って投資するファンドをテーマ型ファンドと呼びます。
ゲノムファンドの例
- ピクテ・バイオテック・ファンド(愛称「ゲノム」)
- グローバル・ゲノム・オープン(愛称「g-オープン」)
- ワールド・ゲノムテクノロジーオープン Aコース
- ワールド・ゲノムテクノロジーオープン Bコース
- 野村ピクテ・ジェネリック&ゲノム・ファンド